平成22年  5月 定例会本会議

    第二号 五月二十五日(火)
◯議員出欠状況(出席百十一人 欠席一人)
      一番  青野剛暁君(出席)
      二番  久谷眞敬君(〃)
      三番  古川照人君(〃)
      四番  宮本一孝君(〃)
      五番  加治木一彦君(〃)
      六番  八重樫善幸君(〃)
      七番  宗清皇一君(〃)
      八番  徳永愼市君(〃)
      九番  中岡裕晶君(〃)
      十番  小松 久君(〃)
     十一番  山本陽子君(〃)
     十二番  くち原 亮君(〃)
     十三番  長野 聖君(〃)
     十四番  西尾佳晃君(〃)
     十五番  阪倉久晴君(〃)
     十六番  小西 貢君(〃)
     十七番  垣見大志朗君(〃)
     十八番  大山明彦君(〃)
     十九番  川岡栄一君(〃)
     二十番  鈴木 憲君(〃)
    二十一番  西田 薫君(〃)
    二十二番  森 和臣君(〃)
    二十三番  上島一彦君(〃)
    二十四番  中野隆司君(〃)
    二十五番  松本利明君(〃)
    二十六番  西 惠司君(〃)
    二十七番  浦野靖人君(〃)
    二十八番  西野修平君(〃)
    二十九番  西野弘一君(〃)
     三十番  土井達也君(出席)
    三十一番  東  徹君(〃)
    三十二番  松井一郎君(〃)
    三十三番  三田勝久君(〃)
    三十四番  大橋一功君(〃)
    三十五番  林 啓二君(〃)
    三十六番  清水義人君(〃)
    三十七番  樋口昌和君(〃)
    三十八番  谷川 孝君(〃)
    三十九番  尾田一郎君(欠席)
     四十番  西川弘城君(出席)
    四十一番  吉村善美君(〃)
    四十二番  中川隆弘君(〃)
    四十三番  かけはし信勝君(〃)
    四十四番  森 みどり君(〃)
    四十五番  井上 章君(〃)
    四十六番  芹生幸一君(〃)
    四十七番  堀田文一君(〃)
    四十八番  黒田まさ子君(〃)
    四十九番  小谷みすず君(〃)
     五十番  蒲生 健君(〃)
    五十一番  阿部誠行君(〃)
    五十二番  宮原 威君(〃)
    五十三番  徳丸義也君(〃)
    五十四番  北口裕文君(〃)
    五十五番  品川公男君(〃)
    五十六番  関  守君(〃)
    五十七番  野上松秀君(〃)
    五十八番  出来成元君(〃)
    五十九番  三宅史明君(〃)
     六十番  光澤 忍君(〃)
    六十一番  柏原賢祥君(〃)
    六十二番  池川康朗君(出席)
    六十三番  三浦寿子君(〃)
    六十四番  長田公子君(〃)
    六十五番  岩木 均君(〃)
    六十六番  井上哲也君(〃)
    六十七番  阿部賞久君(〃)
    六十八番  今井 豊君(〃)
    六十九番  中野まさし君(〃)
     七十番  永野孝男君(〃)
    七十一番  浅田 均君(〃)
    七十二番  小沢福子君(〃)
    七十三番  杉本 武君(〃)
    七十四番  岩下 学君(〃)
    七十五番  山本幸男君(〃)
    七十六番  池田作郎君(〃)
    七十七番  野田昌洋君(〃)
    七十八番  谷口昌隆君(〃)
    七十九番  奴井和幸君(〃)
     八十番  花谷充愉君(〃)
    八十一番  松浪耕造君(〃)
    八十二番  大島 章君(〃)
    八十三番  山下清次君(〃)
    八十四番  さぎり 勁君(〃)
    八十五番  朝倉秀実君(〃)
    八十六番  中島健二君(〃)
    八十七番  上の和明君(〃)
    八十八番  山添武文君(〃)
    八十九番  ウルシハラ周義君(〃)
     九十番  西脇邦雄君(〃)
    九十一番  中村哲之助君(〃)
    九十二番  松田英世君(〃)
    九十三番  半田 實君(〃)
    九十四番  岩見星光君(出席)
    九十五番  畠 成章君(〃)
    九十六番  梅本憲史君(〃)
    九十七番  奥田康司君(〃)
    九十八番  北川法夫君(〃)
    九十九番  吉田利幸君(〃)
      百番  若林まさお君(〃)
     百一番  長田義明君(〃)
     百二番  横倉廉幸君(〃)
     百三番  川合通夫君(〃)
     百四番  西村晴天君(〃)
     百五番  鈴木和夫君(〃)
     百六番  高辻八男君(〃)
     百七番  冨田健治君(〃)
     百八番  大前英世君(〃)
     百九番  土師幸平君(〃)
     百十番  釜中与四一君(〃)
    百十一番  橋本昇治君(〃)
    百十二番  酒井 豊君(〃)
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◯議会事務局
     局長         中西 優
     次長         角 善啓
     議事課長       石田良正
     総括補佐       中岡敬二
     課長補佐(委員会)  大河内隆生
     主査(議事運営総括) 竹林義浩
     主査(議事運営総括) 佐藤 実
     主査         高山泰司
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◯議事日程 第二号
 平成二十二年五月二十五日(火曜)午後一時開議
 第一 議案第一号から第十八号まで、報告第一号から
 第十一号まで並びに諮問第一号及び第二号(「平成二十二年度大阪府一般会計補正予算の件」ほか三十件)
    (質疑・質問)
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◯本日の会議に付した事件
 第一 日程第一の件
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午後一時一分開議
○議長(朝倉秀実君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(朝倉秀実君) 日程第一、議案第一号から第十八号まで、報告第一号から第十一号まで並びに諮問第一号及び第二号、平成二十二年度大阪府一般会計補正予算の件外三十件を一括議題といたします。
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○議長(朝倉秀実君) この際、御報告いたします。
 議案第九号から第十一号まで、職員の退職手当に関する条例等一部改正の件外二件については、地方公務員法第五条第二項の規定により、本職から人事委員会の意見を求めておりましたが、その回答文書は、お手元に配付いたしておきましたので、御了承願います。
   (文書は巻末に掲載)
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○議長(朝倉秀実君) ただいまより上程議案に対する質疑並びに府政一般に関する質問を行います。
 通告により阪倉久晴君を指名いたします。阪倉久晴君。
◆(阪倉久晴君) 盛大な拍手に送られまして、自由民主党の阪倉久晴でございます。
 トップバッターとしての質問の機会を与えられましたことを感謝申し上げまして、私からは、府財政の問題、また今大きな問題となってる宮崎の口蹄疫について、もう一点は、府営羽曳野古市住宅建てかえについての三点について質問させていただきます。
 まず、大阪府の今年度の一般会計予算は三兆九千八十四億円で、大阪府の人口は二十二年の一月現在で八百八十四万千七百六十七人であり、府民一人当たり四十四万三千円であります。そんな中で、今後の財政収支の見通し(粗い試算)で示された収支不足について質問させていただきます。
 大阪府では、平成二十年に策定した財政再建プログラム案を初め、府民の皆さんに大きな我慢をお願いしながら、財政再建への取り組みを行ってまいりました。橋下知事が掲げる収入の範囲内で予算を組むという原則を徹底しつつ、財政規律を堅持するという取り組みの成果もあって、平成二十年度以降は、単年度黒字化が達成できたものと一定評価はしているところです。
 しかしながら、先般示された今後の財政収支の見通しの改訂版、いわゆる粗い試算では、平成二十三年度の要対応額が一千五十億円、二十八年度までの六年間で総額六千八十億円もの収支不足が発生するという試算になっております。
 財政再建への取り組みの成果があらわれているにもかかわらず、依然として将来的な収支不足が発生するということは、府財政が構造的な課題を抱えていることにほかならないと考えられます。府財政についての現状認識と今後の改革プラン策定に向けた考え方について、総務部長にお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 総務部長小西禎一君。
◎総務部長(小西禎一君) 本府の財政状況についてでございますが、まず平成二十二年度当初予算について申し上げますと、府税収入が平成に入って初めて一兆円を下回る厳しい収支状況の中でございましたが、地方交付税の代替財源でございます臨時財政対策債の大幅な増額や、土地の売り払い収入や、ボーナスの減額などの臨時的な要因とともに、平成二十一年度予算の収支改善分を活用できたことによりまして、何とか財政規律を堅持しつつ、知事重点事業にも配分する予算を編成できたものと考えております。
 しかしながら、ただいま御指摘ございましたように、先日公表いたしました粗い試算では、平成二十三年度収支不足額、要対応額が一千五十億円となってございます。これを少し分析いたしますと、一つは、実質公債費比率を二五%未満とするためには、減債基金への復元を今後毎年度四百三十億円行う必要がありますこと、また府職員の給与カットが今年度までの時限措置となっていること、さらには二十二年度当初予算では二十一年度の収支改善分を活用いたしましたが、これは予算執行段階を通じて出てまいりますので、収支見通し段階では見込めないことなどの要因によるものでございます。
 また、改めて府の財政構造について申し上げますと、減債基金の積立不足額は約五千億円もあること、今後も府税収入の急激な回復が期待できない中で社会保障関係経費が増加していくこと、また二十二年度予算におきましては、府税収入が大幅に減少し、地方財政対策への依存率が高まったことなど、府の財政的な構造はさらに厳しくなっているものと認識をしてございます。
 このような厳しい財政状況のもとで、現在策定を進めている財政改革プランにつきましては、現行の財政再建プログラム案の出血をとめる改革から、さらに一歩進めまして、自律的な財政構造の確立に向けた新たな改革に取り組むものとする必要があると考えてございます。そのため、財政構造改革プラン−−仮称でございますが−−と呼べるものとなりますよう、今後各部局とさらに議論をしてまいります。
○議長(朝倉秀実君) 阪倉久晴君。
◆(阪倉久晴君) 続いて、改革プランについてですが、この四月に公表された大阪府の財政構造などに関する調査分析報告書では、多様な切り口から府財政が抱える構造的な課題に言及しています。歳入面では、先ほど総務部長からの答弁にもあったように、税収が一兆円を切るに至っているが、その税収の中身を見ると、法人二税が大きく減少し、税源移譲で一たんふえた個人住民税などが低落してきているとのことであります。背景には、企業業績の落ち込みや個人所得の減少が考えられますが、これらの税目については、全国シェアも落ち続けており、大阪経済の地位が低下してきていることの証とも言えるものであります。加えて、法人関係税率の引き下げや法人事業税の再配分など、国による税制改正の影響も大きいものと思われます。
 また、歳出面で留意すべきは、義務的経費である社会保障制度関連経費ではないかと思います。その府負担については、平成元年度と平成二十年度を比較すると、三倍の三千億円を超えるものになっており、さらに府歳出総額の二・三倍のペースで増加しているという衝撃的なものです。
 このような経費については、府財政を大きく圧迫している要因であるにもかかわらず、国制度で支出が義務化されているため、府の独自の判断による削減は困難であり、必然的に地方の負担が発生する構造になっております。
 今後、六千八十億円もの収支不足を見込んでいる中、このような地方に大きな負担を与える社会保障制度や地方税財政制度が抱える構造的な課題に対応していくことが不可欠だと考えていますが、総務部長の認識をお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 総務部長小西禎一君。
◎総務部長(小西禎一君) 改革プランについてお答えをいたします。
 平成八年度以来、本府では、他府県を上回る行財政改革に取り組んでまいりました。しかしながら、ただいまも御答弁申し上げましたように、厳しい財政状況が引き続き続いております。そこで、昨年十二月には、いち早く改革プロジェクトチームを設置いたしまして、この間、他府県との比較を初め、府財政にかかわる広範な構造分析を行ってまいりました。
 その中で、歳入面を見ますと、税収の回復が他府県と比べて鈍く、歳出面で見ますと、社会保障関係費の著しい伸びが財政硬直化の大きな要因となっていることなどが確認できました。特にこの社会保障分野について申し上げますと、国民健康保険や介護保険に関する負担金など、法令で支出が義務づけられ、府の裁量では抑制ができないものが大半でございます。
 今後、こうした分析結果も踏まえまして、地方が地域主権の担い手として機能できるよう、自律的な財政構造をつくっていくことが何より重要であると考えてございます。このため、現在策定に向けて検討してございます改革プランにおきましては、公務員制度改革や歳入歳出の改革に府みずからが取り組むことはもとより、地方財政や社会保障など、国の制度上の構造的課題につきましても、さらに点検を行いまして、国に対しましても地域主権の時代にふさわしい制度改革を提案してまいりたいと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 阪倉久晴君。
◆(阪倉久晴君) それでは、要望させていただきます。
 橋下知事は、常々、大阪府は自治体のリーディングカンパニーであるべきと発言しております。ただいま小西総務部長からは、地域主権の時代にふさわしい制度改革を提案していくとの答弁をいただきました。今までは、国に要望していくという答弁がほとんどであったように思いますが、府みずからが地域主権時代を先導していくんだということの理解でいいんですね。
 今回の改革プランの取り組みでは、まさに全国の自治体の模範となるよう、施策については必要性、優先度をしっかり見きわめて選択と集中を図るとともに、国、地方を通じてどういう役割分担が最適なのか、その役割を適切に担っていくためには権限と財源はどうあるべきなのか、我々議会も一緒になって十二分に検討議論し、地域の声をしっかり届けていかなければならないと考えております。そして、地域主権の時代にふさわしい行財政制度への改革を大阪がリードしていくことにつなげていくべきだと考えておりますので、これからもしっかりと議論していきたいと思います。
 続いて、今大きな問題となっている宮崎県の口蹄疫について質問させていただきます。
 口蹄疫は、海外ではアジア、中東、アフリカ、南アメリカなどで発生しており、特に本年一月から韓国、中国、台湾、香港などで断続的に発生しております。国内においては、平成十二年に宮崎県、北海道での発生があって以来十年ぶりに、四月二十日、宮崎県都農町の肉用牛農家で発生しました。その後、感染が拡大し、発生から一カ月で二百件近くの農場で殺処分頭数が十四万頭を超すという大きな被害をもたらしていると聞いております。畜産農家やその関係者も、大変御苦労されているという様子がうかがえます。現在もなお新たな発生が見られ、終息に至らず、その対応が継続されていると聞いております。
 そこで、宮崎県の現状についてお伺いいたします。
 次に、現在では、宮崎県職員や関係者による防疫対策が一定の効果を見せており、宮崎県外には感染が広がっておりませんが、大阪府にも牛や豚を飼育する農場があります。宮崎県において発生が確認された後、大阪府においても家畜の状態を確認したのか、また対象農場にどのような対応をしているのか、お伺いいたします。
 宮崎県では、牛や豚の殺処分や消毒など、防疫作業を行う人員が不足しており、埋めたりする作業に自衛隊を要請するなどしています。特に殺処分を行うことができる獣医師は貴重であり、その人員不足も深刻だと聞いております。これについて、大阪府として宮崎県に何か支援を行っているのか。
 以上の点を環境農林部長にお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 環境農林水産部長柳楽久君。
◎環境農林水産部長(柳楽久君) 口蹄疫対策についてお答えをいたします。
 宮崎県におきましては、五月二十五日現在、二市五町の二百農場で口蹄疫が発生をし、殺処分対象頭数は十四万五千三百五十八頭に至っております。防疫対策につきましては、国内では初めて殺処分を前提とし、発生地から半径十キロメーター圏内のすべての牛、豚を対象としたワクチン接種の実施や、半径十キロメートルから二十キロメートル圏内を緩衝地帯とするために、早期出荷を行うなどの対策を講じてるところでございます。
 大阪府におきましては、宮崎県での発生後、家畜保健衛生所が、四月二十六日までに府内すべての飼養施設八十五カ所の緊急調査を行いまして、飼養されている牛約三千頭、豚約八千頭、羊、ヤギ、約三百頭すべてに異常がないことを確認いたしております。以後、飼養施設等に随時巡回調査を行いますとともに、情報提供、消毒や施設への立入制限など衛生管理の徹底を指導しておるところでございます。
 宮崎県への支援につきましては、県からの要請を受けまして、四月二十七日より獣医師を派遣しております。本日までに、六名が、延べ二十七日間、現地において家畜の殺処分や臨床検査、検査材料などの採取などの作業を行っておりまして、今後も継続して獣医師を派遣していくこととしております。
○議長(朝倉秀実君) 阪倉久晴君。
◆(阪倉久晴君) 大阪府でも飼育されているという頭数を調べていただきましたが、乳牛が二千頭、肉牛が千頭、豚が八千頭、羊、ヤギが三百頭、合計一万千三百頭が今現在おると聞いております。そして、私の近所の羽曳野市の食とみどり技術センターにも四十頭の牛が、そしてこれ梅ビーフなどを飼育して研究されておりますが、先日そこへ行ってきましたが、牛が飼育されてる農場は完全に閉鎖して、ふだんは公園の散歩などに開放してるんですが、こないだの五月二十二日から当分の間閉鎖するというのも聞いております。そして、人間には被害がないということですが、なかなかしかし運動靴、ゴム底などにはウイルスがうつるということもなきにしもあらずというところで、大阪府も、こういうことがもし近畿圏内、またしては大変なことになりますんで、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、私の地元であります羽曳野市の府営羽曳野古市住宅の建てかえの推進について質問させていただきます。
 まず、古市住宅の内容を聞かせていただく前に、府営住宅の建てかえの手法についてですが、直接大阪府が建設するものと、民活プロジェクトで進められてるものがあると認識しております。
 特に昨年度末の二月定例会において議論になった府営堺南長尾住宅民活プロジェクト特定事業については、継続審議になっており、さらに今回の議会に、府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト特定事業も上程がされているところであります。
 聞いているところですが、今回上程されている府営吹田竹見台住宅民活プロジェクト特定事業は、価格面では、一位と七億七千万もの差がある二位の入札参加者が落札者となっているとのことです。価格面と計画面の配点比を五〇対五〇で総合的に評価した結果ということですが、現在の大阪府の財政状況が非常に厳しい中で、七億七千万もの差があるものが落札者であるということは、大阪府にとって大きな負担であると思われます。このことについては、答弁は求めませんが、委員会でしっかりと質問させていただきたいと思います。
 さて、府営住宅の建てかえについては、地元からの強い要望などもありますので、早く進めていくべきだと考えており、私の地元の古市住宅の件について質問させていただきたいと思います。
 府営住宅は、元来、住宅政策の大きな柱として、戦災復興期から高度経済成長期にかけての住宅需要に対応し、大量供給を行い、住まいに困っている低額所得者の居住の安定確保に努めてきました。また、経済の安定成長期以降は、バリアフリーなど高齢化社会への対応や居住水準の向上など、多様な居住ニーズへの対応に取り組んできたものです。現在、そのストック数は、約三百八十団地、十三万八千戸を有し、今後とも府民の住宅におけるセーフティーネットとしての役割を果たしていくことが求められています。
 大阪府では、大阪府営住宅ストック総合活用計画に基づいて、老朽化したストックの更新やバリアフリー化の推進などに取り組んでおります。特に設備等の老朽化が著しく、居住水準が低い木造住宅や一階から二階建ての簡易耐火住宅については、早期の建てかえを進めるものとして計画に位置づけられているものです。
 また、中層の耐火住宅につきましても、耐震性が低いものを中心に建てかえることとされております。私の地元にあります府営羽曳野古市住宅は、管理戸数が六百九十六戸、敷地面積六・六五ヘクタールであり、羽曳野市内の府営六団地の中でも一番大きな規模の府営団地です。この団地は、昭和四十年に建築された二階建ての簡易耐火住宅で、各住戸の床面積は四十平米程度と狭い上に、経営開始後四十年以上が経過して老朽化も進んでおりまして、浴室もないといった現状のものです。入居者の皆さんの建てかえへの思いは、切実なものとなっております。
 また、この団地は、周辺地域にとっても重要な団地であります。まず、団地の中央には、住宅の建設にあわせて昭和四十三年に開設された市立下開保育園があります。この保育園は、定員百名の施設で、周辺地区、特に市東部から数多くの園児が毎日通園しております。また、職員が一般の子育て相談にも応じておりまして、羽曳野市の南東部において重要な役割を担う施設となっております。
 さらに、この団地のある地域一帯は、浸水対策の課題のある地域であります。この団地の北側の地域には、石川と大乗川の合流地点があり、これまでも付近の地域におきましては、集中豪雨の際には道路の冠水や住宅への浸水被害などの水害に見舞われがちであります。平成二十年度に大阪府による大乗川のしゅんせつ工事や羽曳野市による排水施設の整備などが行われましたことで、以前よりはリスクは幾分か軽減されたとはいうものの、依然として浸水対策はこの地域一帯の課題となっております。
 したがいまして、この団地の建てかえに当たっては、周辺地区や施設との関係など地域のまちづくりに関して、地元羽曳野市と十分に協議や調整を行っていくことが重要であると考えております。
 このように、建てかえの必要性が高く、また周辺とのかかわりも深い団地であります。しかし、この団地の建てかえ事業の実施につきましては、この団地周辺に工事用車両の進入が可能な道路がなかったため、これまで具体的な事業着手には至っていなかったものであります。
 そうした中、これまで大阪府と羽曳野市が協議を重ねてきた結果、羽曳野市は、道路の整備につきましても、南阪奈道路の側道から団地の南側に接続する約六百メートルの区間の整備のための調査を昨年度開始いたしました。また、今年度からは専属の組織を立ち上げたと聞いております。
 この道路整備がなされれば、工事用進入に活用できる道路が確保されることになりますので、当団地の建てかえの見込みがかなり具体化してきたと考えます。さらに、団地に接続する道路の位置や幅員が具体的に想定できるようにもなりますので、団地の建てかえ計画のさらなる検討も必要ともなるであろうと考えます。
 そこで、大阪府が、この住宅の建てかえにつきまして今後どのように取り組もうとしているのか、住宅まちづくり部長の決意をお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 住宅まちづくり部長吉田敏昭君。
◎住宅まちづくり部長(吉田敏昭君) 府営羽曳野古市住宅の建てかえにつきましてお答えいたします。
 大阪府では、これまで団地の建てかえに当たりまして、さまざまな条件整備について羽曳野市と協議を重ねてまいりました。その中で、最大の課題が、議員お示しの工事用進入路としての道路の整備でありましたことから、この経路をどのように設定すればよいのか、また活用できる国の補助制度にはどのようなものがあるかなどの検討をともに行ってまいりました。今般、羽曳野市の積極的な道路整備に向けた取り組みに至りましたことで、事業の具体化に向けて大きく踏み出せることとなったと考えております。
 今後は、敷地内道路の配置や住棟の設計など、具体的な計画につきましてさらなる検討を進め、議員御指摘のとおり、浸水対策や保育所など地域のまちづくりの課題も含めて羽曳野市との協議を進めます。そして、道路が整備されて工事進入が可能となり次第、建てかえ事業に速やかに着手してまいります。
○議長(朝倉秀実君) 阪倉久晴君。
◆(阪倉久晴君) 部長、速やかにという答弁もいただきましたんで、よろしくお願いしたいと思います。
 また、今羽曳野市におきましても、今年度中には測量を完了するという見込みでございます。また、私も毎年この地域に行きまして、敬老会など毎年寄せていただきますと、かなりお年を召した方ばかりで、何とか生きてる間に建ててほしいという要望を強く聞いておりました。「おばちゃん、もうちょっとだけ待ってや」と言うて、もうかくかく四年ぐらいはたっておりますんで、ぜひとも早急にやっていただきたいと思います。また、測量し次第、市のほうが用地買収に絡みますんで、その用地買収も適切なチームをつくりまして、市長も、早急にやれという要望を出しておりますんで、道路でき次第、中の住宅に関しても早急によろしくお願いしたいと思います。
 いろいろお願い申し上げて、本当に厳しい時代でございますが、私も、当初二十番の議席で参加させていただきまして、きょう今議会は飛びまして十五番の議席になりまして、非常に景色も変わって寂しさを感じておるところでございます。今後、皆様方御一緒に頑張りたいと思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。
 これで、私の質問、時間ちょっと早いようですが、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(朝倉秀実君) 次に、浅田均君を指名いたします。浅田均君。
◆(浅田均君) 新しい会派、大阪維新の会を設立して最初の質問となります。
 私たちは、旧来の枠組み、考え方を維持するだけでは、大阪が抱える問題は解決できないのではないかという強い思いで立ち上げた会派でございます。他会派の先生方と切磋琢磨しながら、大阪再生に取り組んでいきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、大阪が今どういう状況にあるのかというところから質問を始めさせていただきたいと思いますが、質問の前に、ちょっと皆様方に見ていただきたいものがございます。これは、ある財団が大阪を含む世界の三十五都市のランキングをつける際の評価指標あるいは資料としたものでございます。今、都市間競争という言葉がよく話題になりますが、都市間競争ということを考えるとき、非常に参考になる指標あるいは考え方を提供してくれていると思いますので、財団のお許しを得て使用させていただくことにいたします。
 まず、世界的に展開する企業が、どのような都市間ネットワークを持っているかを示したものでございます。
 ちょっと字が小さいんですけど、左の上がヨーロッパと中東、それから右が北アメリカ、それから真ん中の黄色いところがアジア、オセアニアでございます。金融業と非金融業のこれはネットワークでございます。三十五都市のランキングをつけるということで、日本では大阪、東京、福岡の三都市がその対象になっております。大阪は、この黄色い丸の中の真ん中のちょっと右上の小さな点で示されております。大阪は、今金融業、非金融業のネットワークをごらんいただいておりますけれども、アジアの他都市、例えば東京とかソウルとか台北、シンガポール等のように、ネットワークがほとんどありません。
 もう一回映していただけますか。
 このドットの小さい点で、本店の所在地あるいは支店があるということを示しておるわけでありますが、その点も非常に小さくて、台北なんかと比べても、海外、世界展開している事業の本店あるいは支店の数が非常に少ないということがわかります。
 それから、続いて都市間航空旅客流動量、映してください。
 これもちょっと小さくて見にくいんですが、これ今申し上げました都市間のランキングをつける際に、どの都市とどの都市がどういうネットワークを持っているか、その次に、飛行機で移動する人の数がどれだけあるかというのを太い線で示したものでございます。この太い線で大阪が結ばれておりますのは、東京しかありません。あと、ソウルと上海と細い線で結ばれている。それだけの航空需要しか、逆にないというのが現状でございます。アジアの諸都市は東京に比べて強いだろうというふうな御認識を先生方お持ちかもしれませんが、またお役人の方もお持ちかもしれませんが、余り強くありません。
 ここで申し上げたいのは、こういう図を見ていると、伊丹だ関空だと言っている場合ではないということをよく御理解いただけると思います。世界から見ると、大阪なんていうのは、本当にちっぽけな小さな点でしかありません、残念ながら。そこで、中で関西空港や伊丹空港やというのは、非常にローカルな議論でありまして、世界的なそういう都市間競争から考えますと、本当に小さな問題と言わざるを得ません。
 次に、ちょっと国内に目を転じていただきたいと思います。
 これが、東京都と大阪府のGDPの推移、それから東京都、大阪府、大阪市のGDPの推移でございます。ごらんいただきたいのは、日本、五百兆円ぐらいのGDPがあるわけですが、東京都は、平成八年あたり、八十兆円台から今九十兆円を超えております。しかし、大阪府は、これちょっと決算統計、決算カードを資料にして使っておりますので、平成十八年の数字までしか出ておりませんが、大阪府のGDPというのは、かつて四十一兆円あったわけであります。それが、今四十兆円を割り込んで三十八兆円台に落ち込んでおります。大阪市も、二十三兆円あったのが二十一兆円にまで下がっているというのは見ていただけると思います。
 それから、次いで一人当たり所得を見ていただきたいと思います。一人当たり所得を見ますと、東京と大阪の差は、もっとはっきりあらわれてきます。次のこれ、俗に言うワニの口のように開いて、差が小さかったものがここまで開いてしまったかというようなグラフでございます。平成八年の東京都と大阪府の一人当たり所得の差は、七十七万円でした。東京都と大阪の差はわずか二十一万円でした。ところが、十年後の平成十八年には、東京都と大阪府の差は百八十万円に広がっております。東京都と大阪市の差も百四十万円ついております。これは、残念ながらワニの口は大きくなる傾向にあります。また閉じてくれたら接近するんですけれども、なかなかそういうふうには動いていないようでございます。
 続きまして、大阪府と大阪市の成長率の推移でございます。これをごらんいただきますと、赤い線が大阪市内域の成長率の推移、それからブルーの線が大阪府内域の成長率の推移でございます。一年を除いて、平成十年から、府も市もずっとマイナス成長を続けておるのがわかります。これを見ていただくとよくおわかりいただけると思いますけれども、大阪府域における総生産の半分以上を大阪市が占めておりまして、大阪市の盛衰が大阪府域の成長、生産に大きく寄与しているということがわかります。逆に、この十年間を見ますと、大阪市の不振が大阪府域の成長率減少に大きく影響したということが見てとれるわけでございます。
 それでは、ここからが質問でございます。
 まず、大阪府だけを見ましても、毎年三千億円前後の公共事業支出、それから経済対策費として五千億円を超えております。大阪市も、同様に一千億円を超える公共事業、それから千五百億円前後の経済対策費を投じておりますが、今折れ線グラフで見ていただきましたように、平成十年からずっとマイナス成長であるのは、なぜこうなっているのかということをまず知事にお尋ねしたいと思います。
 それから、これも重要な概念でありますが、大阪府の潜在成長率、すべてある資本とそれから労働を稼働させたときに、何%の成長が可能であるかという潜在成長率を何%ぐらいと考えておられるのか。これは、どういうふうに認識しているかということで、とり得る対策は大きく変わってきますので、政策企画部長は、この大阪府の潜在成長率を何%ぐらいと考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
 続きまして、これから重要になります成長戦略というものであります。かつての四十一兆円台のGDPに回復させることはできるのか、また回復させるとすればどういう手だてがあるのか、どのような成長戦略を描いておられるのか、知事にお尋ねいたします。
 それから、次の質問でございますが、今知事初め、アジアでの競争を生き抜くということをよくおっしゃいますが、アジアでの競争を生き抜くと言うとき、一体何を競争しているのか。都市間競争のファクターは何か。ちなみに、先ほどごらんいただきました財団の都市間ランキングを決める要因といたしまして、経済とか世界展開をしている企業の数とか、それから従業員の数とか、資本金の額とか、そこがどんだけ支社を持っているか、あるいは企業立地にどういう利便性があるか、そういう点を一つの指標にいたしております。そのほか、研究機関、開発機関があるかとか、文化施設があるかとか、居住環境はどうか、それから環境そのものはどうか、交通アクセスはどうなっているのかというふうな指標が、都市間競争のファクターとして挙げられております。
 続きまして、成長のことを話題にしておるわけでありますが、経済成長と貿易量というのは密接な関係があるわけでございまして、大阪府の成長を高めていくためには、貿易額、貿易量をふやしていく必要がございます。大阪府の貿易額をどのようにしてふやしていくのか、これも知事にお尋ねいたします。
 それから、物流、交通アクセスは、世界都市ランキングでも評価対象になっておりまして、そのために、例えば今神戸港とか、大阪港、堺泉北港等管理主体、経営主体が異なっておる、そういうことによる利便性のなさということが指摘されておるわけであります。そういう点を解決する方法として、例えばイギリスとか欧米系の国でやられたポートオーソリティー、あるいはハイウェイオーソリティーというものをつくると、都市の競争力を高めることができると考えておりますが、この点に関して知事の御見解を聞かせていただきたいと思います。
 ここまで、以上六点につきまして答弁を求めます。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 浅田議員の御質問にお答え申し上げます。
 成長阻害要因なんですが、言えば、やはり政治と行政がきちんと策を講じなかったということに尽きるのかなというふうに思っております。二年間知事をやらさせてもらいまして、行政組織の意識というものはどういうところに向けられてるかというと、議会にどう文句を言われないようにするか、目の前の利害関係者、業界団体にどう文句を言われないようにするか、とにかく問題を起こさないように起こさないように、リスクをとるということはやっぱり意識にありません。ただ、これは、行政組織だけが悪いんではなくて、やはり議会での議論というものが、非常に庁内だけの議論にとどまって、世界を見据えて、一体世界の都市というのはどういうことをやって、どういうところを考えて、何をやってるのかということを抜きに、やはりいろいろ庁内だけでの議論に終始していたことが一番なんではないかというふうに思っております。
 景気対策という、これは府に限らず国もそうだと思うんですが、経済対策費、経済対策では莫大なお金を入れているにもかかわらず、そのまま工事をすることが目的になって、どうやって成長させるのかというところの視点、そのあたりも全く欠けている。いずれにせよ、このあたりは、政治行政が周囲に波風を立たさずに、とにかくもめない、リスクをとらない、前例踏襲、公平、もうそういう視点だけで物事を考えてきたことが、やはりこんな考え方では成長なんかできないと思うんです。やっぱり僕は、国や地域を発展させる、成長させることができる唯一の組織は行政組織であり、またその方向性を決めるのは議会だと思っていますので、やはり議会や行政組織というものが、抜本的に意識改革をしながら組織というものを改めないと、これはもう議会も含めてですけども、日本の成長、大阪の成長はないものというふうに思っております。
 府としての成長戦略なんですが、もう僕は、成長戦略、まずは自由、競争、これに尽きると思っています。もちろんセーフティーネットというものは必要ですし、一定の保護というものは必要だと思うんですが、今までの府政運営において救済策、助ける、そちらが前面に出て、伸ばす、成長させる、そちらのほうがやはり著しく欠けている。救済するというのは、これ政策として物すごく楽なんです。だれからも文句言われませんから、やればいいわけですから。
 しかし、成長させるということになると、どこかで方向転換をしたり、今までやってきたことを変えたり、救済策というところをどっかで打ち切らなきゃいけないと。これは、一番大変なことで一番しんどいとこなんですが、ここからやはり政治が逃げていたと。一番しんどいところをやらずに、今までやってきたことをとにかく継続するということに終始していて、一番しんどいとこ逃げていたと。ですから、僕は、今回大阪府の成長戦略においては、徹底した競争、その視点に、競争させるということになれば自由と責任ということをキーワードに、もう一度、政策を組み直したいというふうに思っております。
 都市間競争のファクターということなんですが、もうこれ今お話しさせてもらいましたが、やはり競争、自由、それからやっぱり利便性、このあたりも徹底的に考えなければいけないと思っております。とにかく、何でもかんでも規制だらけで、こんなことどうでもいいじゃないかというようなこともいろんな規制があったり、とにかくまた日本の行政の中で競争を阻害させているのが、もう公平性とか継続性という言葉で、これは行政組織も、もうこれに呪縛といいますか、もうがんじがらめになって、もうとにかく公平性がすべて、最終目標がどうなるか、目的を獲得するために何をしなければいけないのかではなくて、もう公平性、公平性、それで結局何もしないということになってしまう。ですから、動かないんです。とりに行くと−−万博の跡地の有効活用の話も、あれそのままだったら何もせずに動きません、万博記念機構が所管している土地だということで。とりに行くということをさんざん一年目から言ってたんですが、公平性、公平性というところで、なかなか組織も動かなかったところもあります、リスクをまずやっぱり行政組織がとれないというところもあるんでしょうけども。
 とにかく、もう自由と競争と、それから利便性をとにかく拡充していくということに徹底的に意識を集中して、行政のこれまでの公平性とか、周りから不満を言われないようにするとか、今までやってきたことを変えないとか、やっぱり今までやってきたことをとめれないですね、行政は。ずっとやってきたことで、もう状況が変わっているのに、方向転換というのは、これ行政はもうやっぱりできない組織なので、これはもう政治がやらなきゃしようがないと思ってます。ですから、これはもう、ぜひ選挙で選ばれた僕や議会の皆さんと有権者、一部の有権者、一部の票田からは文句を言われるかもわかりませんが、そこをある程度説得してでも方向性を変えるということで、自由、競争、そちらを意識した政策を打って都市間競争に勝っていきたいと思っています。
 貿易額の増加なんですが、これも本当に議員御指摘のとおり一番重要で、関東は、首都圏はデスティネーション、最終目的地、もうそこだけで需要を賄えてるような状況になってますが、大阪の場合、大阪、関西は、そうはまだ関東首都圏ほどにはなっていません。先ほど、いろいろ図を指摘していただきましたけども、もうあれが本当に今の大阪の悲しい現状で、大阪全部パッシングですから、もう素通りですから。ああいうことも考えずに、じゃ空港どうするのかというときに、また地元のとか、そういうところが話になってしまうんです。アジアと競争させるためには、空港、港湾どうするのかとか、そういう議論をやっぱりしていかなきゃいけないと思ってますが、大阪府の場合には、まだ最終目的地にはなっておりませんので、中継都市を目指していこうと。アジア、世界と日本国内の中継都市を目指しながら、昔の天下の台所、日本国内の天下の台所ではなくて、今度は世界と日本を結ぶ天下の台所になっていこうということで、それを軸にインフラから規制緩和、いろいろ特区構想に今入れ込んでいます。
 その中で、やはりもう中継地ということで、空港、港湾、高速道路なんかをやりながら、インフラを整備しながら、あとは、ソフト面としてはやっぱり税をいじっていくと。中継都市になるためには、やっぱりこれは自由というものがどうしても必要になってきますので、特に税については、大阪版のFTZ、自由貿易地域の創設など、やっぱりもう中継都市になるんであれば、自由都市だというところを前面に打ち出した政策、規制緩和、これを国に提案していきたいと思っております。
 ポートオーソリティー、ハイウェイオーソリティーにつきましては、これも、言えばもう経営感覚が必要で、それからインフラについても、今までは公が金を出したとしても、基本的には行政ではなくて、経営責任が生じる民間的な発想に基づく経営主体にゆだねるべきで、民間でお金が集められないときには公のお金を出してある程度インフラをつくっても、運営はできる限り民間に任せていくべきだというような思いはあるんですが、ただこれは本当に民間でできるかどうかわかりません。
 ただ、インフラ、高速道路にしても、港湾にしても、つくった主体、つくる側の論理で全部所管されていますけれども、これは経営効率ということを考えれば、主体は一つに、一本化にすべきだと思っていますので、港湾、それから高速道路、それから空港がどうなるかというところもあるんですが、経営主体は一つにして、できる限り民間にというようなことで考えていきたいと思いますが、これはそういうインフラごとに事業主体を設定するのか、ゆくゆくは関西という一つの道州制を目指して、そこの道州が仕切るのか、そのあたりはまだはっきり整理はできていないんですけど、ただインフラについても、まとめて経営主体は一つにするという意味でのポートオーソリティー、ハイウェイオーソリティーの方向性は、これは進めていかなければいけないというように思っております。
○議長(朝倉秀実君) 政策企画部長幸田武史君。
◎政策企画部長(幸田武史君) 潜在成長率についてお答え申し上げます。
 潜在成長率は、物価安定という前提条件のもとで、中長期的に実現するだろうと考えられる経済成長率であります。この潜在成長率の都道府県別の数値につきましては、日本経済研究センターが二〇〇八年に発表したものが最新のデータでありまして、それによりますと、大阪府の二〇〇五年から二〇二〇年までの予測値は〇・九五%となっております。
○議長(朝倉秀実君) 浅田均君。
◆(浅田均君) 今御答弁いただきました予測値の〇・九五%というのは、非常に低いと思うんですけれども、これはなぜでしょうか。
○議長(朝倉秀実君) 政策企画部長幸田武史君。
◎政策企画部長(幸田武史君) 潜在成長率が低い数値であるのはなぜかという御質問でありますが、大阪湾のベイエリアにおける今の立地動向など、大阪の成長ポテンシャルが近年高まっている実感からすれば、私自身も、この推計は低い数字になってると印象を受けるものであります。そもそも、潜在成長率というのは、推計方法によって数値が異なることや、どの手法についても誤差があることに加えまして、経済の変動が大きい局面では推計結果の信頼性は低下いたしますので、一つの目安として見る必要があります。
 また、先ほど引用させていただきました日本経済研究センターの数字自身は、高齢化の進行等により労働力人口が減少している人口動態の影響もありますが、推計が一九九一年から二〇〇四年までの実績値をもとにしたものでありまして、工場等制限法が廃止された二〇〇二年以前のデータに比重がかかっていることなどによって低い数値が出ているものと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 浅田均君。
◆(浅田均君) 先ほど、成長戦略をお尋ねしたときに、知事のほうから、自由と競争、あるいは利便性の向上等につきまして、それが潜在成長力を高めていく要因になるであろうということについてお答えいただいておるわけでありますが、そのほか、先ほど知事の御答弁の中になかったようなことで、潜在成長率を高めていくためには、政策としてどのようなことが考えられますか。
○議長(朝倉秀実君) 政策企画部長幸田武史君。
◎政策企画部長(幸田武史君) 潜在成長力を高めていくための政策ということでありますが、大阪の潜在成長力を高めていくためには、生産、労働、資本、この三つの要素を高めていくことが必要であります。生産力は研究開発、イノベーション促進、労働力では集客や産業集積による雇用確保、資本力につきましては外国企業の誘致などによる投資促進が必要であると考えられます。
 先ほどの答弁と、知事からの答弁と重複をいたしますが、そのための政策展開として、まずはインフラ整備、空港、港湾という国際インフラを世界標準レベルまでてこ入れをして内際中継機能を高めることや、ヒンターランドや多圏域と結ぶ高速道路ネットワークや鉄道アクセスの強化が必要であります。
 第二番に、新産業や研究開発力、国際物流などの集積を高め、競争力強化に必要なソフトインフラであります税コスト低減や時間短縮、効率化のための規制緩和などを政策パッケージ化していくことが必要でありまして、現在、特区として提案しているところであります。
 第三点には、大都市制度の戦略的展開であります。大都市の力を奪ってきた現行の大都市圏法制度を見直して、国際交流や高次都市機能の集積を促す方策の確立が必要であります。加えて、これらを推進し、実効あるものにしていくためには、大都市におけるガバナンスの確立が必要であると考えております。例えば、空港、港湾、高速道路などのインフラについて競争力を強化するための運営主体のあり方、さらには地域経営にふさわしい府と政令市のあり方、広域的観点からの行政のあり方などについて検討していく必要があると考えております。
○議長(朝倉秀実君) 浅田均君。
◆(浅田均君) 引き続きまして、教育に関して二点質問させていただきたいと思います。
 私どもは、教育というのは、経済的な観点から考えると、成長戦略の一つの大きな柱だと思っております。今これから日本が生き残るには、中国とかインドの先を歩くことが必要であろうと思っております。そのためには、高等教育の充実が不可欠です。
 経済学的観点からばかり言いますけども、教育というのは、いわば技能の蓄積でございまして、成長率がそれで高まります。成長戦略のしたがって大きな柱の一つと申し上げたわけでございます。
 ところが、日本の大学で、世界ランキング百位に入っているのは六校だけしかございません。世界的な視点に立った大学改革が急がれておるところ、府立大学の学長は改革指針を決めておられるのに、なぜ前に進んでいないのか、知事にお伺いいたします。
 それから、二点目といたしまして、これは公立高校の受け入れ体制のことでございますが、公立、私立とも組織マネジメントをしっかり行われる教育システムを構築する必要があると思います。今ここにかなりそういう立場の生徒さんおられるようでありますが、公立に行けなくて私立に通う生徒さんがおられます。たまたま近くには、定員割れとなった公立高等学校がある。この生徒さんは、その定員割れの高校に転入を希望しておりますけれども、転入の制度が適用されない。
 このような生徒についても、他府県からの編入者と同様、転入試験を認めることが、翻って教育の向上につながる。すなわち、今行っている私立学校のほうは何とか引きとめようとしますでしょうし、公立定員割れのところは何とか来てもらおうとする。そういうところで競争が働き、両者の教育力の向上につながるとも思えるわけでありますが、当面、そういう生徒さんたちの救済策として転入生制度を変えていただくことはできないか、この二点についてお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 府立大学の改革についてなんですが、ちょっと半年延ばさしてもらいたいという学長からのそういうちょっと求めがありまして、きちんと世界で張り合っていける中身にしたいからということなので、それだったら中途半端なものにならないようにしっかりとお願いしますというようなお答えをしまして、若干延びます。
 これいろいろ大学の中のことや、ちょっと考えると、大学も役所もおんなじで、結局大学というものをどう位置づけるのか。これは、卒業生、OBの感傷といいますか、そういうものを守る組織なのか、ノスタルジーを守っていくような組織なのか、それとも大学というのは世界の都市間競争に勝っていくための大阪府の重要なツールとして位置づけるのか、もうここが全然違うと思うんです。大学のOBは、大阪女子大学とかいろんなそういう経緯があって、我々の今までの伝統を守れとか今までやってきた何かを、これを壊すのかという話になりますけども、もうそんなこと言ってる場合じゃないんですね、今は。人、物、金をいかにしてもう外から呼び込んでくるか。そのために関空を国際ハブ空港にしようとか、港湾をスーパー中枢港湾にしようとか、一生懸命やって、これは釜山に負けるな、仁川に負けるなということでやってるわけです。
 大学なんていうのも、アジアからどんどん人を、優秀な人材を呼び込んでくる、もう重要な吸入物になるわけでして、そうすると、今日本の大学なんていうのは、ジャパンパッシングでスルーされて、日本の大学なんていうのはほとんど無視されるような状況になってきてる中でこの府立大学−−僕が関与できるのは府立大学だけですから、この府立大学というものを徹底的に有効活用させてもらって、一緒にタッグを組んで、大阪の成長を引っ張っていくというような位置づけで僕は大学を位置づけました。
 そうなれば、世界標準ということになれば、今まで延々続いてきた学部制、これなんかに乗っかってたら世界標準になりませんので、しかも今求められてる人材は理系だということになり、また大阪の産業、特に新エネルギー、環境ということで打って出るということであれば、この府立大学にもそのような方向性で世界標準の大学になっていただきたいという思いがありますが、残念ながらOBや教授陣の多くは、今までやってきたことというものをどうしても方針転換ができないようです。
 ただ、僕は、そもそも府立大学のこんなマネジャーというのは、マネジメントは教授がやるもんではないと思ってますんで、学長初めマネジャーがきちんとマネジメントすればいいのに、本来経営とかに口出しをしちゃいけない教授陣が堂々と口を出しているような、意思決定のメカニズムができ上がってないところにも問題があるのかなというふうに思っております。
 それから、公立と私立の転入生の問題なんですが、僕もこれは転入生については大賛成です。大賛成なんですが、一点問題がありまして、転入生簡単に認めると、これは生徒にとってはすごいいいことなんですが、公立、私立の問題、僕はもうずっと知事就任直後から私学助成のあり方めぐってずっと気になってたのは、常に経営者側のほうの理屈で物事が決められてるなと。七三枠もそうですし、この転入制度についても、だれが困るのかといったら、私学の経営者が困っちゃうわけなんです。途中で転入を認めると、当然、私学生徒、本当は公立行きたかったという生徒が、ごそっと後から流れる可能性が出てきますから、僕はこれはおかしいというふうに思ってます。
 ですから、基本的には転入生は認める方向でやっていきたいと思うんですが、ただそれをすぐさま今の状況でやってしまうと、公立と私立で保護者負担に歴然たる格差がありますので、幾ら生徒の視点に立ってと言っても、私立をばったばった、どんどん倒していくわけにもなかなかいきません。だから、公立と私立の競争条件をある程度整えて、私立は私立で生徒が流れない、公立もこれ転入制度できれば、公立から私立へ流れる生徒も出てくると思うんですが、そうなれば一生懸命転入を阻止しようと学校側が努力すると思うんです。
 この転入制度を認めないというのは、もう極めて経営者が楽する制度で、移動を自由にさせることこそが、学校の教育の質を高める僕は原動力になると思いますので、二十三年度に向けて私立の保護者の負担、これをできる限り公立の条件と合わせるような方向で考えますので、それに合わせて転入制度というものはしっかりとつくっていきたいと思っています。
○議長(朝倉秀実君) 浅田均君。
◆(浅田均君) 今の転入制度について再質問させていただきます。
 先ほど、知事は、お役人というのはやってきたことをとめれないと、変えようとしないと、何もしないというふうなことをおっしゃいましたが、今まさに知事がそういう役人のサイドに立って、同じような答弁をされると私は予想だにしていなかったわけでありますが、例えば二十三年からやられるということを明言していただくか、あるいは二十三年からはやりますけれども、例えばどういう問題が生じるのかということを試す意味においても、今直ちに、お金全然使わんと何十人という生徒さんが、いわば救われるわけです。そういう、いわば救済の意味も含めて、やりますとおっしゃっていただけませんか。
○議長(朝倉秀実君) 橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) この転入制度を議員御指摘の生徒の救済というふうなことに考えてしまうと、入試制度というものがやっぱりどうだったんだということになってしまうと思うんです。やっぱりお金のことを考えて、もし自分の家庭状況を考えて、私立にどうしても行けないということであれば、やっぱり頑張って公立に受かるようにしっかり勉強してもらわなきゃいけないと。これは、もうしようがないと思うんです、家庭の経済状況はそれぞれこれ資本主義で違うわけですから。
 今の大阪府の私学助成制度を大きく変えまして、保護者の負担をできる限り少なくするために、実はこれ私学団体にも協力してもらってるところがあるんです。授業料五十五万円以上は取らないようにしてくださいよということで、頭、キャップをつけてますので、ちょっと私学にも協力をしてもらってるところがあります。完全にそこを無視して、私学側の事情を無視して転入制度を走らせる、今いてる生徒、私学でお金がきついという生徒、どんどん公立に流すというようなことをもし踏み切ると、ちょっと僕が思い描いてる公立、私立を競争させるために保護者負担をできる限り一緒にしながら、本当に公立、私立で競い合わせるというようなことが、私学団体の協力がちょっと得られにくくなるのかなという思いがありまして、今ここでやるとは言えないところは申しわけないんですけれども、ただ基本は、僕は転入制度というものは自由に認めて、それを阻止するために学校が、自分のお客さん、生徒を確保するために一生懸命になると。
 今、本当は一度抱えたお客さんは動かないもんだというような、こんな楽な商売ありませんから、お客さんはサービス悪かったら動くよというような制度が絶対必要だと思いますので、これは何とかやっていきたいんですけども、ただちょっと前提条件として今の私立の保護者負担というもの、余りにも大き過ぎる保護者負担のところをできる限り負担軽減を二十三年度に向けてやっていきたいんですが、ただそれも議会の承認得て、予算なので、何十億というお金がかかりますから、そのあたりも議会の承認が得られるような方向が見えれば、転入制度をきちっとつくっていきたいなと思ってます。
○議長(朝倉秀実君) 申し合わせのトータル時間超えておりますので、御協力をお願いします。
 浅田均君。
◆(浅田均君) あと二分あると思ってたんです。申しわけないです。
 それでは、残りの質問だけさせていただきます。
 まず、分権についてお尋ねいたします。
 分権の促進が、大阪の生き残り戦略だと思います。市町村への権限移譲について二月議会でお尋ねいたしておりますが、その後どうなっているのか、知事にお尋ねいたします。
 それから、府市の事業仕分けの指針についてお伺いしたいと思います。
 ちょっとグラフを見せていただけませんか。
 これ人口一人当たりの目的別歳出、これも決算カードからとっておりますが、大阪市だけ突出して多いです。一人頭目的別歳出が、大阪市は六十万を超えております。ほかの堺市とか東大阪含め、大体一人頭三十万前後、多くて三十五万ぐらいです。これはなぜか。考えていただいて、ぜひ仕分けの際に頭に入れて作業をしていただきたいと思います。もし、基礎自治体以外のことをそれだけのお金でやってるんだったら、三十万、大阪市民には余計に使われている。二百六十万人ですから、これだけで七千八百億円というお金になってくるわけです。その点、頭に入れて作業をしていただきたいと思います。
 それから、基礎自治体の頭痛の種になっております国保、介護、それから生活保護は、将来的には道州で受けるべきだと私は考えます。当面は、広域で受けて市町村の負担を軽減すべきではないかと思いますが、御答弁を求めます。
 それから、議案として提出されておりますものに関しまして、阪神高速道路の整備に金を出すのは、その前提として徹底した合理化が必要だと思います。何をどのようにされるのか、お尋ねいたします。
 それから最後に、吹田竹見台住宅は、一番安いところが落札しておりません。先ほどもそういう御指摘がありましたが、我が会派といたしましては、定量と定性、どっちをとるかということで、こういう財政危機の場合、お金の安いところをとるべきだというふうな考え方でございますんで、その点、理由をお聞かせいただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(朝倉秀実君) 総務部長小西禎一君。
◎総務部長(小西禎一君) 市町村の権限移譲について私のほうからお答え申し上げます。
 本府におきましては、全市町村を対象といたしまして、特例市並みの権限移譲を進めるということで、この間、市町村と協議、調整を行ってまいりました。本年三月には、平成二十二年度から三年間で進める計画を市町村ごとに取りまとめたところでございます。この結果によりますと、府が提示した事務に対しまして、平均で七五%移譲を受けていただくということになりまして、大変大きく前進したものと考えてございます。
 ただし、地方分権改革推進委員会の第一次勧告の事務のうち、小中学校教員の任命権などにつきましては、制度上の検討が必要なため、昨年度提案する事務からは保留をしておりました。しかしながら、今年三月、この第一次勧告に対する各省庁の回答が出てまいりましたが、極めて回答が低い状況にございましたので、改めて大阪から地方分権改革を先導するというために、今申し上げました教員人事権等一たん提示を留保した事務についても、改めて課題を整理し、市町村に移譲する方針を先般戦略本部会議で確認をしたところでございます。
 あわせて、こうした本府の考え方を知事名の書簡として各市町村長へ送付をさせていただきました。この中で、特に強くお願いした小中学校教員の任命権につきましては、先般、豊能地域の三市二町において連携して移譲を受ける意向が表明されるなど、その後も幾つかの市町村から移譲の表明がされているところでありまして、現在、府として移譲に向けた具体的な検討を進めているところでございます。今後とも、地方分権改革を先導する取り組みを進めてまいります。
○議長(朝倉秀実君) 政策企画部長幸田武史君。
◎政策企画部長(幸田武史君) 大阪市の人口一人当たりの目的別の歳出額の大きい要因としては、生活保護費ですとか、市営住宅の住宅費が多額に上っていることなどが要因ではないかと思っております。六月に開催予定の自治制度研究会で、こうした財政構造などの問題についても議論をお願いして、あるべき大都市制度を考えていきたいと考えてます。
 現在、大阪府及び大阪市が実施しております事務事業を対象に、現行の府市の枠組みや法制度にとらわれずに新しい広域自治体と基礎自治体のあるべき姿という観点で事業仕分けを実施しているところであります。国民健康保険、介護保険、生活保護についても仕分けの項目に上がっており、現在作業をしているところであります。
 道州制に関する第二十八次地方制度調査会の議論では、市町村が近接性の原理に基づき、地域における事務をできる限り総合的に担うとの考え方をベースに、国民健康保険や介護保険、生活保護の実施は市町村との整理が一定示されているところであります。一方で、国民健康保険や介護保険につきましては、市町村間での保険料格差や保険財政の安定性など、生活保護についても保護率、保護費が急増しており、生活保護受給者の就職に結びつく就労支援の充実など、制度上の課題があると考えております。
 今後、あるべき公的保険制度や生活保護制度の中で、広域自治体と基礎自治体がどのように役割分担をしていくのか、事業仕分けの中で議論を深め、自治制度研究会で御検討いただきたいと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 都市整備部長井上章君。
◎都市整備部長(井上章君) 阪神高速道路株式会社の合理化についてお答えをいたします。
 阪神高速道路に対しましては、出資者として、公団時代から建設コスト削減を初めとする経営合理化を求めてきております。同社では、民営化に向けた取り組みとして、平成十四年度に全面的なコスト削減計画を策定し、民営化時の平成十七年度の実績として、平成十四年度と比べ、管理コストの三〇%削減、総人件費の八%削減を達成しております。
 また、平成十九年九月、同社から距離料金案が示されたことを契機に、府議会からも、さらなる経営合理化を求めて、同年十二月、国に対し阪神高速道路の料金引き下げに必要な措置を求める意見書が提出されております。
 これらの要請を踏まえ、同社において組織の統廃合による人件費の削減等に取り組み、平成二十年度の実績として、平成十七年度と比べ、管理コストの四%削減、総人件費の五%削減を達成しておりますが、府といたしましては、これでは十分とは言えず、さらなるコスト削減が必要であるものと認識をしております。
 今後とも、引き続きまして、株主総会や出資団体会議等の機会をとらえ、より一層の経営合理化に努め、利用者に対するサービス向上を進めるよう同社に対し強く求めてまいります。
○議長(朝倉秀実君) 住宅まちづくり部長吉田敏昭君。
◎住宅まちづくり部長(吉田敏昭君) 吹田竹見台住宅民活プロジェクトにつきましてお答えいたします。
 同プロジェクト事業につきましては、府営住宅の建てかえと、建てかえにより生み出しました活用用地の売却をセットにして行うものでございます。事業者の選定に当たりましては、府営住宅と活用用地の価格面と計画面をそれぞれ評価いたしまして、その評価点を合計して決定しております。価格面と計画面の配点比率につきましてですが、民間事業者から工夫を求める提案内容が多く、またその規模によりまして提案内容は地域のまちづくりに大きな影響を及ぼしますことから、五〇対五〇としております。
 価格面の評価点につきましては、府営住宅の整備費用から活用用地の売却価格を減じました府の負担額、これによりまして算定しております。五十点換算で落札者の三十八・九点に対しまして、次点者は五十点でございました。実際の価格につきましては、落札者の提案は、次点よりも府の負担額が七・七億円高くなっております。この理由につきましては、府営住宅の整備費用は、落札者が次点に比べまして三・二億円安かったものの、次点は落札者に比べて活用用地の面積を大きく確保していることなどから、価格が十・九億円高くなりまして、差し引きで七・七億円の差が生じたものでございます。
 計画面の審査につきましては、近隣への配慮や住宅の配置、動線計画、中小企業との連携など十四の項目についてあらかじめ公表しております審査基準等にのっとり、外部委員により採点が行われ、落札者は、次点よりも十一項目で評価が上回り、残る三項目は同点でございました。これを実際の点数で申しますと、五十点換算で、落札者の五十点に対しまして、次点は三十五・七点でございました。価格面と計画面を合算しました総合の評価点につきましては、落札者八十八・九点に対しまして、価格面で最高でありました次点が八十五・七点となりましたところで、落札者を選定したものでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○議長(朝倉秀実君) 次に、中川隆弘君を指名いたします。中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 民主党・無所属ネット議員団の中川隆弘でございます。一般質問をさせていただく前に、二月の議会の空港についてのお話を少しさせていただきたいと思っております。
 さきの二月議会では、関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港の関西三空港のあり方について議論され、大阪国際空港の廃港にも言及をされた他会派の提案による関西国際空港のハブ化の実現を求める決議が、賛成多数で可決をされました。橋下知事におかれましても、大阪国際空港の廃港について積極的に言及され、活動もされておられました。
 しかしながら、我々民主会派は、関西三空港の問題解決に当たり、廃港の前提となるリニア中央新幹線については、計画が進められているものの、ルート、運賃、採算性などについて未確定であり、現在の大阪国際空港利用者がそのまま鉄道に移行するとは限らないことや、大阪国際空港を廃港したからといって関西国際空港の利用者数が伸びるものとも限らず、いかに関西国際空港の航空需要をふやすかについて我々は考えてまいりました。
 さらに、大阪国際空港の廃港を今打ち出せば、廃港という言葉だけがひとり歩きをし、廃港のみが大阪の意思としてとらえられ、将来、仮に廃港されるべき状況が訪れたときに、国との十分な協議ができず、地元として主張ができなくなるおそれもあると思われます。
 我々は、むしろ関西国際空港の抱える有利子負債を初めとした問題を解決することが重要であると考え、あわせて関西経済の活性化とを連動させるとともに、首都圏優先の空港整備を改め、関西国際空港を日本における国際ネットワークの拠点空港として機能を高めていくべきと考えました。
 そこで、二月議会閉会後の三月三十一日に、我が会派は、独自に前原国土交通大臣を訪ね、「国際的な都市間競争に打ち勝つことが可能なインフラとしての関西国際空港の実現に向けて」と題して、国家戦略として関西国際空港を物流、観光に強みを持つ西日本の国際ハブ空港として明確に位置づけることや、そのための財務構造の抜本的改善方策を講じること等を盛り込んだ要望書を直接手渡し、その実現を強く働きかけました。この結果、五月十七日の国土交通省成長戦略会議の最終報告では、航空分野の六つの戦略の中でも、バランスシートの改善による関空の積極的強化が優先して実施すべき事項と位置づけられ、関空を首都圏空港と並ぶ国際拠点空港として再生する必要があることが明記されました。
 今回示されたこうした成長戦略は、航空分野に限らず、選択と集中、民間の知恵、資金の活用、規制改革を中心に据えたこれまでの考え方にとらわれない民主党らしさを反映しての大きな方向性が示されたもの、前原大臣は、新たな国土交通行政の道しるべとも表現をしております。
 今後、国土交通省でこの戦略を踏まえた検討が行われていくこととなりますが、できるだけ早期の具体案の提示を求めていくとともに、地元として就航ネットワークの充実に向けた取り組みもしっかりと進めながら、今回の成長戦略の具体化にあたってこそ、知事の発信力を存分に生かされ、関西国際空港をよりすばらしいものとするよう積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、質問に入らしていただきます。
 知事の立場の使い分けについてお尋ねをいたします。
 本年四月十九日、政治団体大阪維新の会が発足をし、知事が代表に就任をされました。地方自治体の首長が政治団体の代表を務めるという異例とも言える状況にあり、しかも大阪維新の会の政策マニフェストと府政の重要施策について重なり合う部分も多くなっております。結局、知事がトップを務める大阪府と大阪維新の会の目指す方向は同じで、大阪維新の会の意見は知事の意見と同視できるものと言えます。
 知事は、大阪維新の会に所属する議員から府議会で質問があれば、大阪府のトップとして答弁をすることとなりますが、これは同じ政治団体に属する一議員と代表との質疑のように映り、奇異に感じる方もいるのではないでしょうか。府民の誤解が生じないように、知事は、大阪府知事の立場と政治団体代表の立場をどのように使い分けていくのでしょうか。
 また、知事の周囲には、多数の府職員を初め知事専用自動車、府庁舎等知事の職務を支える多くの人や物があります。知事が政治団体の代表に就任したことで、これらの人や物が政治団体の用務に利用されるのではないかと府民から誤解を招かないようにすることが必要でございます。この点について、知事の見解をお伺いいたします。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 中川議員の御質問にお答え申し上げます。
 自治体の長が代表について政治団体を形成するということが、これまでの日本の地方政治の中でなかったものですから、初めての取り組みで、ただ府民の誤解というところなんですけども、もともと府民の誤解というところを気をつけていかなければならないのは、議員御指摘の公用車の問題だったり、職員を利用するかどうかの問題であって、そもそも自治体の長と、それから府議会において同じ団体の者が質疑をやるというのは、これ国政において当たり前の話で、民主党さんも、国会においてはおんなじ政党内でこれはもう質疑をやるわけですね。ですから、これは議院内閣制と二元代表制ということを僕は新たに見詰め直していかなければいけないと。これは、自治体マネジメントの中でやっぱり見詰め直していかないといけないということで、今原口大臣とも二元代表制のあり方というものを議論をさせてもらっています。
 ですから、僕自身は、鳩山首相が民主党の代表であり一国の内閣総理大臣であるということで、政治というものは別にそれでうまく回っている以上は、そこで気にされているような、例えば鳩山代表が内閣の官邸で代表としての発言をしないとか、いろいろそういうことをされてると思うんですけども、そういうような配慮と同じことはしっかりやっていかなければいけないと思っております。
 また、知事専用自動車、府庁舎、それから職員、こちらを団体のために使ったというふうに思われること、これはもう議員御指摘のとおり避けなければいけませんので、ここは特に注意をして、車、それからスタッフ、場所、この点についてはきちんと明確に分けていきたいと思うんですが、ただ一点、場所なんですけども、メディアとのやりとりなんですが、庁舎内では基本的には団体の代表としての発言をしないということはメディアに言ってたんです。
 ただ、今記者会見ではそういうしつらえになってるんですが、僕自身が自宅前での取材には一切応じないというスタンスをとってるのと、警護対象ということもあるので、僕に対するいわゆるフリーな取材を知事室の前のところで受けるということをしていますので、そこでは記者からの質問に対しては、これは知事としての答えなのか、団体の代表としての答えなのか、もうそこはごちゃまぜになって、知事室前での取材にはそういうような発言になってしまいます。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 大阪府議会は二元代表制ということで、今知事が述べられた答弁に対してすごくよくわからないとこが、要するに最後はごちゃまぜになってしまうというところが、もし言葉の中で出るんであれば、やっぱり府民は誤解することは当然あると思うんです。今も大阪維新の会代表と団長という形で議論はされておりましたけども、まるで兄弟げんかのように見えたんですが、私。特に、やっぱりさまざまな面で、今までと違った誤解を招くところが当然出てくると思うんで、ぜひ気をつけていただきたいということだけ述べさせていただきます。
 次に、路上喫煙対策と職員の健康増進についてということでお尋ねをさせていただきます。
 府として、国の通知を受け受動喫煙の防止対策を推進するために、公的な施設である府や市町村の本庁舎、出先機関、公の施設、学校、医療機関、公共交通機関を最優先にし、平成二十三年四月一日までに全面禁煙化一〇〇%を目指すこととされておりますが、施設内で全面禁煙になると、当然やむを得ずたばこを吸いたい方については路上等で喫煙をする人がふえてきていると思っております。
 我が府庁でも、平成二十年から庁舎敷地内を全面禁煙にしたことから、昼休み時間になると周辺のコンビニ前などで設置されている灰皿に府の職員と思われる人が集まり、大変迷惑になっていると思っております。これに対して府では、職員に対して喫煙マナーの向上に向け周知徹底を図っていると伺っております。府が受動喫煙防止のためにその対策を推進することは、非常にいいこととは思っておりますが、しかし施設内禁煙を徹底すればするほど、府の職員を初め路上で喫煙される方が本当にふえてきているということでございます。
 職員が、喫煙マナーを厳守することは当然のこととして、路上で喫煙をする府民に対して府としてどのような対策を講じるのか、知事の見解をお伺いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 路上喫煙を禁止するような行政的なルールづくりというものは、これはやっぱり市町村にゆだねざるを得ないのかなというふうに思っていまして、喫煙マナーの啓発というのは、いつもの行政が言うようなことで、これはなかなか実効性というものは、啓発はやるのはやるんですけれども、一番はやはりルール化なのかなというように思っています。
 ただ、これは東京都なんかでも区ごとでいろいろやってるところもありまして、ぜひこれは大阪市中心に基礎自治体でしっかりと条例化目指してもらいたいなというように思っています。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 特に今路上で喫煙される方は、何とかお願いベースということだと思うんですけども、ただ確かにこの中にも喫煙される方は多数いらっしゃいますが、締めつければ締めつけるほど、要するに、たばこ吸えるどこかがないかということで路上に逃げていくわけでありまして、これを縛る規制もなければお願いベースでもないということで、じゃ少しでも路上喫煙を抑える方法は何かなというふうに考えると、だれもが一番吸いやすいところに吸いに行くというのは確かなんですけども、例えば今庁舎内全部禁煙にしております。これは、近いところがあれば喫煙者はこの近いところを目指して吸いに行く。施設内でも、遠いところにあれば、百メーター、二百メーター先にあれば、たばこを吸いに行く元気がなくなっちゃうわけです。だから、施設内であっても、遠ければ遠いほど喫煙意欲を失うというのは喫煙者の気持ちだと思っております。
 だからこそ、施設を禁煙にしただけで、路上では吸えますよというふうにしてしまうと、路上でしか吸わなくなる。それなら、喫煙場所を設けてあげるから路上で喫煙をするのはやめろというふうにすれば、喫煙者にとっては百メーター、二百メーター、すごく吸いにくい場所に設置されたところまで歩いていかなきゃいけないということで、喫煙意欲を失う効果があるんではないかと思っております。
 今や施設内で喫煙場所をつくるというのは、時代に沿ってはないとは思うものの、ただ路上をあれだけ喫煙場所にされ、そしてまたマナーの悪い方については灰皿がわりにされるというふうになると、この地域の方、コンビニ前でも地元の方がわざわざ灰皿を置いてくれてると。なぜかというと、ポイ捨てされたごみを拾うのが嫌だから最初に灰皿を置きたいということでされてるということで、本当に喫煙者の気持ちを考えるんであれば、そういうふうにしていくほうが職員さんの健康増進につながっていくと思うんですけど、いかがでしょうか。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 議員から大変いい御提案をいただきまして、遠くなればなるほど吸いに行きたくなくなると。これは、おっしゃるとおりだなと。路上で吸えるからおかしいわけでして、これ一般の府民に対して路上で吸うなとは言えませんが、府の職員には、路上で、この府庁の周囲、ちょっとエリア区切って、そこで吸うなという禁止エリアを設けて、ですから庁舎内とかそういうところで喫煙場所をつくるんではなくて、逆に府庁とその周辺、エリアを区切って、そこではもう府の職員やっぱり吸わせないと。ただ、昼休みに食堂で吸うとか、そこはもう全然構わないと思うんですけども、だから今路上で吸えることを普通に認めてるのがやっぱりおかしいと思うんです。
 僕も、公用車で出るときに、行き来するときに、府章をつけたまま吸ってる職員もいまして、コンビニの前の自動車のディーラーの前とか、総務部長が通知を出したみたいなんですけども、まだそういうのが徹底されていないと。これ、一般の民間企業で、例えばホテルとかのホテルマンが、自分のホテルの周りでたばこ吸ってるかと、あり得ないんです。ディズニーのスタッフがやってるかといったら、あり得ないわけで、顧客ということをやっぱり全く意識してないから、やっぱりそういう府の職員やってしまうのかなというふうに思ってます。
 これもう府民に対する奉仕者だということで、府民が顧客なんだという意識があれば、路上で吸って、しかも庁舎の近くで吸って信用を落とす、信用を落とす責任も感じてないのかということになりますから、これ批判を受けるのは僕ですから、ちょっとすぐにこれは総務部と検討しまして、庁舎とその周囲、一体どのあたりまで路上喫煙禁止にするのか、エリア区切って、ちょっと職員の路上喫煙、庁舎の周りの路上喫煙はちょっと徹底したいというふうに思っております。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 特にこの喫煙については、当然、府庁は何千人の会社というふうに考えれば、喫煙者は千何百人いらっしゃって、大きな企業についてはおんなじような形が言えると思うんで、ぜひ提案だけさしていただいて、実行に移していただきたいと思っております。
 次に、続きまして、知事の公約と進捗についてお伺いをします。
 橋下知事におかれましては、就任以来、子育て支援日本一ということをよく言われております。子育て支援施策の充実に取り組まれる中で、子ども施策全般にわたる今後五年間の計画として、こども・未来プラン後期計画を策定されております。
 一方、市町村も、計画期間を同じくするそれぞれの市町村の状況に応じた次世代育成支援行動計画の後期計画を策定しております。
 もとより、子育て支援サービスには、市町村が提供するものと府が中心となるべきものがあり、また市町村のサービスであっても府の支援が必要なものもございます。このことを踏まえると、府民が子育てのしやすさを実感するには、府と市町村の計画が協調関係にあることが大切です。その上で、府のプランの重点施策にも上がっている地域福祉・子育て支援交付金の子育て支援分野特別枠が施策の実施段階において両計画をつなぐ一つのツールであると思われます。
 そこで、このような重要な役割を担う交付金をどのように運用されるのか、福祉部長にお伺いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 福祉部長井手之上優君。
◎福祉部長(井手之上優君) 地域福祉・子育て支援交付金の運用についてお答えいたします。
 本府では、ことし三月に、子ども施策全般にわたるこども・未来プラン後期計画を策定いたしました。この計画では、さまざまな課題への対応につきまして、サービスを効果的に提供できる主体が市町村である場合は市町村へ任せ、必要に応じて府が支援するとともに、市町村計画に基づく取り組みを促進することを基本的な考え方としているところでございます。
 御質問の子育て支援分野特別枠につきましては、この基本的な考え方に基づきまして、府の計画に掲げた課題の解決に寄与する先駆的な市町村提案事業と、それから市町村がみずからの計画に掲げた課題の解決を目指す事業とを支援することで、府内の子育て支援施策をより一層強力に推進するため、従来の交付金に特別枠で設けたものでございます。
 この交付金を活用しまして、市町村において地域のポテンシャルを最大限生かした取り組みを推進していただくとともに、先駆的な取り組みを他の市町村にも波及させることで、府と市町村、双方の計画の推進を図ってまいりたいと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 市町村にしっかりと有効に使っていただきたいと思います。
 続いて、児童虐待等による援護を要する子どもへの支援についてお尋ねをいたします。
 知事も、就任以来、虐待から子どもたちを守ることは、府が指導的役割を果たすべき分野であると考えていただいております。
 さて、虐待等による援護を要する子どもへの支援には、早期発見、早期対応が重要であり、子どもの命を守るという観点から、必要に応じて家庭から分離することもあると伺っています。しかしながら、保護された後、施設で生活する子どもたちは、心身ともにさまざまな問題を抱えていることに加えて、将来の自立に当たっても、保護者からの支援が受けられない場合が多く、自立に向けた支援が大切です。
 府では、二十二年度予算の知事重点事業において、施設入所する小学生に対する学習支援を予算化されているようですが、この事業のねらいは何でしょうか、福祉部長、お答えを願います。
○議長(朝倉秀実君) 福祉部長井手之上優君。
◎福祉部長(井手之上優君) 児童養護施設に入所する小学生への学習支援についてお答えをいたします。
 大阪府では、児童養護施設などに入所している子どものうち、約六割を虐待を受けた児童が占めております。こうした子どもたちは、不安定な生活環境の中で、落ち着いて学習することが難しい状況にあり、結果として十分な学力が身についてない子どもの割合が多くなっている状況でございます。高校進学率を見ましても、一般家庭の子どもたちは一〇〇%に迫る(九七・四%)中、施設で生活する子どもの高校進学率は、八九・五%にとどまっております。
 こうした中、国においては、平成二十一年度から施設にいる中学生が学習塾へ通う経費等を助成しておりますが、小学生については制度化されていない状況でございます。しかしながら、小学校の基礎学力をつけることが、中学、高校でのレベルの高い授業についていく上で大変重要なことから、今回、府独自で小学生への学習支援を行うこととしたものでございます。
 この事業では、施設に教員OB、それから大学院生などの学習支援員を配置しまして、子どもたちに学ぶ習慣や学ぶ楽しさを身につけてもらうことから学力向上のための指導まで、個々の子どもの特性に応じた支援を行うこととしております。
 府としては、大阪のすべての子どもたちが同じスタートラインに立って、将来に夢と希望を持つことができることを目指しており、この事業を通じまして、施設で生活する子どもたちが高校や大学進学など多様な進路を選択し、自立した社会人として人生を送ることにつながるよう適切な指導に努めてまいりたいと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 福祉部が中心となって地方分権、地方主権という観点を踏まえながら、しっかりと頑張っていただきたいと思っております。
 次に、スクールランチ事業についてお尋ねをいたします。
 知事の選挙公約では、府内の全公立中学校に給食を導入するということでした。しかし、補助事業は創設されたものの、軌道に乗ってないと聞いております。
 そこで、昨年度の事業計画と実績、また本事業を導入した市の喫食率がどうなっているのか、また府教委や市町村においてスクールランチ事業への取り組みはどうなっているのか、教育長、お願いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 教育長中西正人君。
◎教育長(中西正人君) スクールランチ事業の取り組みについてお答えをいたします。
 スクールランチ事業は、衛生面にも配慮をいたしまして、栄養バランスのとれた学校給食に極めて近い食事を生徒に提供するために導入を進めているものです。
 府教育委員会では、市町村が事業を実施するに当たりまして、必要な配膳室の整備や冷蔵庫等の設備などイニシャルコストに対する補助を実施をいたしております。平成二十一年度は、五十校分を予算化をいたしておりましたが、その実績は五市三十二校ということになっております。
 本事業を導入いたしました市町村では、スクールランチの利用促進を図りますために、保護者を招いて試食会を開催したり、携帯電話で申し込みができるシステムを導入いたしますなど、さまざまな工夫を凝らし、試行錯誤しながら努力をいただいているところでございますが、各市町村における喫食率は、本年三月時点の平均で見ますと、高い市で約二七%、低い市では一・五%というような状況になっております。
 府教育委員会といたしましては、この事業を実施いたしました市町村や中学校への訪問などにより、実態の把握に努めますとともに、市町村に対し先進事例の紹介や助言を行いまして、少しでも多くの生徒がスクールランチを利用しやすい環境が市町村において整えられますように努めていきたいと考えているところでございます。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) ただいま教育長から説明がございました。ただ、スクールランチという形の名称で名前が変わり、本当にやり方も、給食という感じではないんではないかとは思うんですが、もともと知事は全公立中学校への給食導入をどのような思いを持って二年前に公約されたのか、またどのような中学校給食を目指そうとされていたのか、知事にお伺いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) これ僕の世代、子どもを持つ世代、圧倒的に大阪の保護者というのは、中学校の給食何とかしてと、この声が物すごい強いのに、何でこれが行政に全く届かないんだろうと。全国では八〇%ぐらいの実施率が、大阪の場合には一〇%ぐらいと。なぜ首長にも届かないのか、市議会議員も拾わないのか、府議会、府教委を初め、何で何も動かないんだろうというそういう思いで、一つ目標として掲げたんですが、入ってみてわかったのは、莫大なお金がかかると、財政負担というところでして、もともとは、東京都と同じような、また全国の給食制度と同じように、完全な給食です。
 スクールランチとか弁当事業ではなくて、いわゆる今の大阪の小学校でもやってるような給食というものを念頭に置き、何とかこれ市町村がお金がないということであれば、府もあわせ持ってできないのかなというふうに思ったところ、大阪府域内の市町村も、大阪府も、余りにもでたらめ放漫経営で、財政がもう全く回らないような状態だったので、非常に残念な思いでスクールランチというものに変更したような経緯もあります。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 今知事の思いと現実とは違うということなんですが、現実見てみれば、スクールランチというのは、やっぱり市町村が主体でやるべきところだと思っております。特に今喫食率というのがありました。百人中、例えば一番多いところで二七%、百人のうち二十七人が注文をするというところで、少ないところは一・五%、百人のうち一・五人しか弁当を注文してくれないということで、何でこれだけの差があるんやろうというふうに考えると、市町村のやる気なんです。要するに、市町村がただただ府から最初の初期投資をもらって、市も半分出して、それで弁当は自己負担で子どもたちに出してもらうと、この一%、二%という数になるんです。
 しかし、市がしっかりと子どもたちの弁当一つに何百円の補助をし、また何らかの、本当の給食という形で具体化されてるところは二十数%いくということなんです。となると、市町村が必死にならないと、スクールランチというのはできないということで、今大阪府がやってる、まずは初期投資に半分だけ出しましょうと、半分は市が出しなさいということも、これを考えると市としては大変やりづらい補助金だと。
 これは、やっぱり交付金なり何なりにして、市町村もぜひ子どもたちの中学校の給食のためにやってあげてくれという形のお金にしないと、どうしてもやりづらい今までの昔のやり方をとってるように思っておりますが、ぜひこういうのは市町村に任したらどうだと思いますが、いかがですか。
○議長(朝倉秀実君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 議員おっしゃるとおりです。担当者もいろいろ知恵を出して制度設計もやり、また中身もいろいろ考え、また弁当事業者も考えてたんですけど、実際こういう数字になってますんで、議員おっしゃるとおり、市町村に任せるスタンスで、もしお金を渡すということでも、交付金という形にすべきなんだと思います。そのあたり、一度市町村長さんとの意見交換で、首長レベルで、今度意見交換ありますので、そのときに問題提起して、ただ首長には、給食事業、いろんな考え方で反対の方もいらっしゃいますから、ちょっとそこ一度意見交換して、補助金打つにしても、それは市町村に任せるような方向でやっていきたいと思ってます。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) ということは、スクールランチについては制度、まずは変える意志をもう持ちながら検討するということで、これも去年から始まって三年計画でやっていることですから、今途中段階なので、これ以上のことは申しません。ぜひお願いします。
 特に、今スクールランチ事業について質問をさせていただきました。このランチ事業と、これから質問させていただく知的障がい支援学校高等部の卒業生の就職率の向上ということで、これも教育長のマニフェストによると、目標を両方とも下回ってる、そういうことで今二点質問をさせていただいたんですけども、特に障がいのある生徒の自立のためには、就労支援の充実は非常に重要だと考えております。
 厳しい雇用環境が続く中、府立たまがわ高等支援学校の卒業の就職希望者の多くが、就職を実現できたと伺っております。ほかの支援学校は、どうだったのか。このたまがわ高等支援学校及びたまがわ高等支援学校以外の知的障がい支援学校の就職状況について、教育長にお伺いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 教育長中西正人君。
◎教育長(中西正人君) 知的障がい支援学校の就職状況でございますが、議員御指摘のとおり、障がいのある生徒が社会的自立を果たすためには、就労支援の充実が重要であると認識をいたしております。この春、たまがわ高等支援学校では第二期生が卒業いたしましたが、厳しい経済状況にもかかわらず、就職率は二年続けて八割を超えており、大きな成果を上げております。
 また、ほかの知的障がい支援学校でも、就職希望者の就職に向けまして、職場実習先の開拓などに力を入れておりますが、議員お示しのとおり、マニフェストでは、就職率を毎年三ないし四%向上させることを目標にいたしておりましたが、この就職率は平成二十年度の一八・五%から平成二十一年度は一九・三%と〇・八%の上昇にとどまっております。また、全国平均と比べましても、まだまだ差がある状況でございますことから、さらなる取り組みが必要であると考えております。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 今たまがわの本当に高等支援学校が頑張ってるということですが、それではほかの支援学校では、就職希望者ができるだけ就職できるようにするためには、たまがわの成果を府内に広げる必要が当然ございます。府教委としてどのように取り組んでいくのか、再度、教育長にお伺いをいたします。
○議長(朝倉秀実君) 教育長中西正人君。
◎教育長(中西正人君) 知的障がいのある生徒の就職支援の取り組みにつきまして、府教育委員会では、ともに働き、ともに生きるという地域密着型就労の実現に向けまして、守口支援学校を初めとする三校に職業教育に重点を置いた職業コースを設置し、就労支援の充実に努めてまいりました。
 また、昨年度、吹田支援学校本校で試行実施をいたしておりました社会的自立のためのコースにつきましては、この春開校いたしました吹田支援学校鳥飼校において本格実施をいたしております。鳥飼校は、分校全体を職業コースとして設置をしたものでございまして、現在、高等部に二年生が三十人、一年生が六十一人在籍をいたしておりまして、外部から受注をいたしました小箱の組み立てや布製品の加工など、就労を目指した授業に励みますとともに、教職員挙げて特例子会社や高齢者施設など、実習先の拡大に努めておるところでございます。さらに、今年度は、新たに泉北高等支援学校と堺支援学校にもこうした職業コースを試行設置いたしたところでございます。
 府教育委員会といたしましては、今後、先進的に取り組む学校の紹介や情報交換を行う研修の実施など、たまがわ高等支援学校の成果を生かしながら、すべての知的障がい支援学校に地域資源を活用した職業コースを増設いたしますなど、就労希望のある生徒が一人でも多く就労できますように取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(朝倉秀実君) 中川隆弘君。
◆(中川隆弘君) 障がい者の雇用については、本当に行政が、そして関係者が、本当にさまざまな人が携わることによって頑張ってくれるということで、ぜひとも教育委員会初め部局挙げてフォローをしていただきたいと思っております。
 きょうは、空港のあり方の思いを述べさせていただいた以後、障がい者の雇用のところまで質問をさせていただきました。今さまざま複雑な社会にはなっておりますが、ぜひ知事も改革という言葉、しっかり打ち出していただく中で、その改革の中でそれをどういうふうにしてすんなりと、そして痛みがなくスムーズにいけるかということをぜひ考えながら改革を行っていただきたいと思っておりますんで、どうぞよろしくお願いいたします。御清聴ありがとうございました。
○議長(朝倉秀実君) この際、休憩いたします。
午後三時八分休憩
    ◇
午後三時三十一分再開
○副議長(野田昌洋君) これより休憩前に引き続き質疑質問を続行いたします。
 通告により池田作郎君を指名いたします。池田作郎君。
◆(池田作郎君) 公明党の池田作郎でございます。一般質問の機会をいただきましたので、順次質問をさせていただきます。
 まず、大阪経済の活性化についてお伺いします。
 古くから中小企業のまちと呼ばれる大阪でも、景気の悪さも影響し、製造事業者数が大幅に減少しております。ここに過去五年の全国と大阪府の企業倒産状況をまとめたものがありますが、企業倒産状況についても、全国では平成二十一年度の件数が前年の倒産件数を約九%、約千四百件下回ったのに対して、大阪府では平成十八年度から一貫して四%前後、前年件数を上回っている状況であります。大阪における企業の廃業増加傾向が、この表では明確に示されております。
 しかし、当然のことながら、このように厳しい状況の中にあっても、頑張り続けている中小企業も数多くあります。大阪府では、平成十九年度に第二種産業集積促進地域制度を設け、大阪のものづくり中小企業等の再投資の促進を支援しています。
 私の地元大東市においても、工業系用途地域の操業環境を保全し創造していくための施策として、企業立地促進補助制度を創設するとともに、本年四月一日には、大阪府の第二種産業集積促進地域の指定を受けたところであります。
 第二種産業集積促進地域は、制度創設以来、これまでに八尾市、堺市、高石市など府内九市で地域指定を行い、十六件の企業約六十五億円の投資に対し、約五億円の補助金交付を決定したと聞いております。今後も、府内ものづくり中小企業の再投資を促進し、既存の工業集積を維持促進していくためにも、この制度が果たす役割は大きいと考えます。指定を受けた市において制度が十分に活用されるためには、大阪府とその市の協力は必須であると考えますが、どのような連携方策を考えておられるのでしょうか。
 また、せっかく企業が再投資や立地をしても、引き続き大阪で頑張ってもらわなければ意味がありません。その意味で、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しい中、立地、再投資の促進にあわせて企業の新分野への進出支援など、成長をサポートするような取り組みを行っていくことが重要と考えます。
 現在、大阪ベイエリアには、液晶パネル、リチウムイオン電池、太陽電池などの次世代産業の立地が進んでいます。このような大規模工場の進出は、ものづくり中小企業にとっても大きなビジネスチャンスであります。私が聞いたところによると、シリコンの塊を非常に薄くスライスする技術を持つ企業が、その高い技術力を太陽電池セル生産に応用することで、大企業との間に新たなビジネス関係を築いたという好例もあります。
 大阪府では、これまでにもグリーンフロント堺・シャープ工場との商談会を開催するなど、新しく立地した大企業と府内ものづくり企業とのビジネス・マッチングを図る機会を設けて、大きな成果を上げてこられたと聞いております。これら大企業、成長分野産業を内陸部のものづくり中小企業につなぐことも含め、既存中小企業が新分野での事業展開を始めるきっかけとするような新たな取り組みが求められております。
 さらに、マッチング後も、企業が府内で安定的、継続的に操業、発展できるようなアフターフォローを大阪府の施策、ツールを総合的に結集し、商工労働部が一丸となって担っていくべきと考えておりますが、いかがでしょうか。
 以上、あわせて商工労働部長の御所見をお伺いいたします。
○副議長(野田昌洋君) 商工労働部長杉本安史君。
◎商工労働部長(杉本安史君) まず、第二種産業集積促進地域制度についてお答えいたします。
 この制度は、地域事情に精通した地元市と連携し、市町村の産業振興施策やまちづくり施策とあわせまして取り組むことが重要でございます。本年四月指定の大東市を含め、既に九市で指定を行っており、昨年九月には、指定市の参画によります連絡会議を設置したところでございます。制度が十分に活用されるためには、この連絡会議を通じまして企業の流出防止や、あるいは再投資促進を効率的に図る取り組み等に関する情報交換、あるいは府、市の協力体制の強化を図っていきたいと考えております。
 今後は、より戦略的に産業を振興する必要があるという認識のもと、個々の指定市ごとに立地や再投資支援の対象となり得る企業のニーズの情報の共有を進め、連携をより密にしまして、本制度の有効活用を図ってまいります。
 次に、商工労働部では、部の総合商社化のスローガンのもと、中小企業のビジネス環境の向上を図るために販路の拡大、あるいは新分野への参入の支援など幅広く行っております。
 昨年度よりは、企業のニーズに関する情報などを部内で共有することによりまして、企業のニーズをより的確に把握しながら、技術面、あるいは経営面、資金面から頑張る中小企業の支援を強化しているところでございます。例えば、技術開発推進拠点でございます産業技術総合研究所でございますけれども、中小企業のテクノパートナーとして位置づけまして、企業の技術開発におきまして、きめ細かなサポートを進めているところでございます。
 さらに、新エネルギー産業への参入を促すために市場動向、あるいは技術開発情報の提供、あるいは研究開発支援事業を創設するなど、府内中小企業の発展に向けまして精力的に努めているところでございます。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) ここまでは、内からの産業活性化として中小企業振興の視点から質問を進めてきましたけども、もちろん外からの活性化、すなわち世界から、中でも成長著しいアジアからのエネルギーを取り込み、そのポテンシャルや企業集積を最大限に生かし、増幅させ、活力を大阪全体に波及させる手だてが必要となります。そのために、世界から大阪へ人、物、金の流れの障壁を除去できるような政策を自由に展開できる特区制度は、必ず必要であると考えます。大阪版経済特区の創設については、さきの二月定例会商工労働常任委員会で、知事から真にアジアとの競争のできる特区を打ち出していくとの力強いお言葉をいただいておりますけども、また六月には国の新成長戦略も取りまとめられます。
 これについて、知事の特区に対する考え方をお答えいただけますか。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 池田議員の御質問にお答え申し上げます。
 もうお金をどんどこ使って財政出動を働かせて、それで何か国を引っ張るという時代ではありませんので、基本的には規制緩和、やっぱり成長を阻害しているのは行政だと思うんですよね。要らん理屈をつけて勝手にこの行政側の理屈でいろんな規制をやったり、今の天下りの問題も民主党さんが事業仕分けでばんばんやってくれてますけども、あれが明らかになるにつれて、いかに無駄に使われているか。でも、これ都道府県も責任があって、宝くじの販売のあれなんていうのは、本当は都道府県が全部お金の分配決めることになってるんですよ。
 僕も、これ本当は知事がやらなきゃいけないところを財政課長かに行かせるじゃないですか、今までの行政慣行どおりに。あんな中身全然見れてませんから、ありとあらゆることが、行政が日本の成長を本当にとめてるなというところがありますので、もう徹底して自由、規制緩和、無駄な仕組み、これ府も正直いろいろあるんですよ。またいろいろ言いますけど、リソースセンターとかですね−−リソースセンターも、あれ事業の中身見たら、何もやってないのに、でも今までも残しちゃってるから、これ解散なかなかできないとか、いろんなものがあり過ぎて、とにかくこういうのをぶち壊すしかないですね。
 そういう意味で、この特区、これでそういう無駄なものを壊すというのは、すぐにはできないのかもわかりませんが、行政がいろんなことをやってる規制とかそういうことを、一回そこを取っ払うということで、何とかアジアから、日本は今もう全くそっぽを向かれてますから、日本でビジネスをしたいという人をアジアから呼び込まなきゃいけないというふうに思っています。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) 今現在の大阪の経済、非常に疲弊している。産業再生は、本当に待ったなしの状態だなというふうに思うわけでございまして、早期にこの特区制を打ち出していただいて、アジアの企業も含めたその先端産業が集積していくという、そうしたきっかけに早いこと取り組んでいただきたいと、このように思うわけでございますけども、平成二十三年度の施策にぜひ特区関連のものを盛り込んでいただいて、特区にかけるその知事の二十三年度に向けての−−これ早期に、二十三年度に特区関連のその施策をしっかりと打ち出していただくというのが、私はやっぱり大阪経済の今の状態を考えると、これも必要かなというふうに思いますので、その辺の決意はどうでしょうか。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) まず、この国際戦略特区、日本で今民主党さんが初めてこういう考え方で動いてくださっている。これ、とりに行かなきゃいけないと思ってます。
 ただ、スケジュール感が本当に今国というのが小回りが効かなくて、先日古川副大臣ともお話をし、また事務レベルから聞くと、税の減免ができるのが二十四年度実施ぐらい、こんなスケジュール感なんですよね。これは、いろいろ法律の制定とかそういうことがあるんでしょうけれども、本当にこの危機感というのがどれだけ役所に伝わるのか。例えばなんですけど、リチウム電池と太陽電池なんていうのは、もうこれは関西の最大の強みだったわけですね。つい一年前、二年前は、この関西が世界をリードしてたわけなんです。
 それが、先日政投銀のレポートを見ると、世界的なシェアがどんと日本はもう−−日本というか、関西のシェアは落ちてるんですね、リチウムも太陽電池も。どこが伸びてるかといったら、中国なんですね。
 このスピード感で行ってたら、多分二十四年度実施ということになれば、もうそのころ関西の成長産業なんていうのは、全部に抜かれて回復なんかできないような状況に僕はなっていると思うので、本当にこの二十三年度に向けて今全力を尽くして、盛り込めるものは盛り込んでいきたいと思うんですが、このあたりも古川副大臣初め、民主党の皆さんにもっとスピード感をということを言っていきたいと思うんです。
 あと、大阪でできることのやっぱり重要なことは、特区指定の地域をやるときに、副大臣とも話をしてたんですが、その土地の情報発信機能というところで、僕は夢洲、咲洲というところを拠点に置きたいというふうな話をしてるんですが、庁舎移転の問題をどこかで解決しないと、もういよいよ夢洲、咲洲というところは、国際戦略特区になるかどうかという話で、これを世界、アジアに売っていくということになったときに、僕はあそこにWTCという一つの情報発信機能、最先端のビルがあるわけですから、あそこに行政が力を入れるんだというところも中国に示すというようなことも必要になって、もうそういう時期になってると思うんですね。中国サイドのほうからも、そう言われてます。大阪府は、あそこに本当に庁舎を構えて、あそこで覚悟を持って国際戦略特区にやるというところはあるのかと。
 これをまだ大阪府のほうで、いや、あれは購入しただけで、庁舎移転については議会からは否決されてるんですなんて話をしたら、中国サイドの都市は、じゃ、本気度が示されなかったら行かないよということにもなってるんですね。ぜひ大阪府でできること、僕が庁舎移転でずっと言ってきたアジアに開かれる玄関口、これをベイエリアとして、最先端企業が集まっているあのベイエリアを拠点にして府が覚悟を示すと。その意味でも、庁舎移転を直ちにやっていただきたいと僕は思っています。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) ぜひとも、その検討に向けては、二十三年度のこの施策に反映していただくという、そうした方向をしっかりと求めていきたいということでよろしく。
 次に、大阪府の雇用対策についてお伺いします。
 大阪府では、完全失業者数がいまだ二十七万一千人を数え、失業率も全国平均との比較でも一・二ポイント上回っている状況です。また、失業率に関しては、昨年同期と比べましても一・〇ポイント上回っております。このように、大阪府における雇用を取り巻く環境は、依然として厳しい状況にあります。雇用失業状況を改善させるためには、経済の活性化による企業の体質強化に基づく雇用吸収力の拡大を図ることはもちろんですが、雇用対策をより積極的に推進していくことも重要であると考えます。
 そこで、まず雇用基金事業についてお伺いします。
 大阪府には、雇用基金事業のために平成二十一年度から三年間で三百三十七億五千万円の交付金が交付されています。単に国の要綱に基づく事業を実施するだけではなく、大阪府の直面する問題、課題解決のための取り組みや経済的な雇用を目指すための事業を展開していく必要があると考えます。
 また、事業を実施する上で具体的な目標を掲げるべきと考えますが、商工労働部長の所見をお伺いします。
 次に、国が実施する雇用調整助成金等のセーフティーネット事業に関する大阪府の取り組みについてお伺いします。
 この間、厳しい雇用失業情勢に対応するため、雇用調整助成金の要件緩和を初め、未就職卒業者への緊急人材育成支援事業の拡充や、新卒者体験雇用事業の創設など、国において雇用のセーフティーネット対策が打ち出されています。これらの制度や事業の周知については、一義的には国が担うべきですが、大阪府としても、これらについて周知徹底を図り、活用を促すことが、ひいては大阪府における雇用失業情勢の改善にもつながるものと考えますが、商工労働部長の所見をお伺いいたします。
 最後に、企業のニーズに合致する人材の把握、育成についてお伺いします。
 現下の経済状況にあっても、企業は人なりと言われるように、企業は、企業の活性化や再生のための人材を求めております。
 しかし、必ずしも企業が求める人材は、充足しているとは言えない状況であります。さきの二月定例会商工労働常任委員会で、雇用の実態把握に向けた検討を進めているとの御答弁をいただいていますが、あわせて企業が求める人材ニーズも把握し、今後の商工労働施策に反映させ、産業の活性化につなげていくことが重要であります。
 そこで、現下の厳しい雇用失業情勢の改善に向けて、本調査結果を早期に施策に反映すべきと考えますが、今後のスケジュールを含めて商工労働部長の御所見をお伺いします。
 以上、あわせて御答弁をお願いいたします。
○副議長(野田昌洋君) 商工労働部長杉本安史君。
◎商工労働部長(杉本安史君) まず、雇用基金事業についてお答えをいたします。
 基金事業の実施に際しましては、新たな人材を育成し、大阪を元気にする人材育成大作戦など、大阪府が抱える課題解決のための事業を戦略的に展開し、将来ビジョン・大阪の実現を目指しているところでございます。
 また、成長が期待できる医療、環境・エネルギー分野等における雇用創出や、求人ニーズの高い介護分野で、働きながら資格を取得する介護雇用プログラムなど、継続的な雇用につながる事業の実施に努めております。
 こうした取り組みを通じて、平成二十一年度からの三年間で二万四千二百人の新規雇用を目標に、事業を展開をしております。
 次に、国のセーフティーネット事業についてお答えをいたします。
 効果的な雇用対策を展開するため、大阪府は、国に対して労働局の移管を求めているところでございます。移管が実現するまでの間も、大阪労働局と緊密な連携をとりながら、雇用対策に取り組んでまいります。
 お示しの雇用調整助成金でございますけれども、雇用を守るセーフティーネットとして重要な役割を果たしていると認識しておりまして、昨年度も大阪労働局や商工会議所等と連携し、府内企業を対象に説明会を開催するなど、利用の促進に努めてまいりました。
 今後とも、国が実施するさまざまなセーフティーネットの取り組みについて、企業への直接的な働きかけや、この四月に商工労働部で商工労働施策ポータルサイトつなぐというのを立ち上げておりますけれども、このつなぐへの掲載などによりまして、広く周知を図りまして、府域の雇用失業情勢の改善に努めてまいります。
 最後に、雇用に関する実態調査についてお答えをいたします。
 効果的な雇用対策のためには、企業の求人ニーズに応じた人材を育成、供給していくことが重要であります。そのため、ことしの七月から大阪の雇用実態を明らかにするための詳細な調査を行うこととしておりまして、この中で企業の求人ニーズや労働者の職業選択意識等も把握することとしております。この中で、大阪府内の企業が競争力強化のために必要な人材を確保、育成する上での課題につきましても、調査を行うこととしております。
 これらの調査結果をもとに、今年度末までに雇用労働施策の再構築の中間取りまとめを行い、企業が求める人材の確保、育成支援を通じ、大阪産業の活性化につなげてまいります。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) 次に、がん対策についてお伺いします。
 健康科学センターは、科学的、実践的な健康づくり技法の研究開発機能を担う府民の健康づくり拠点として、平成十三年に開設された施設です。
 先日、私がこの施設を訪ねたとき、財政再建プログラム案の方針により、フィットネス及び展示施設は廃止となり、空きスペースができておりました。健康科学センターについては、同プログラム案では、展示施設等を一部廃止するとともに、府民の健康づくりを推進するための研究・健診機能については、内容や規模を精査して継続するとなっております。
 しかしながら、一方では、同プログラム案により、健康科学センターの指定管理者である財団法人大阪府保健医療財団と大阪がん予防検診センターの運営主体である財団法人大阪がん予防検診センターを法人統合し、がんと生活習慣病の予防健診の総合的なサービス提供体制を整備するとの方針も打ち出されております。
 財政再建のために事業見直しはやむを得ないとしても、大阪府民の死因別死亡数は、一位のがんが全体の約三割を占め、がんに心疾患、脳血管疾患も合わせますと、三つの死因で全体の六割にもなります。府民の健康寿命を伸ばすために、がん、生活習慣病の予防に一層力を入れていく必要があると思います。
 また、予防医学は、治療医学よりもはるかに費用対効果が高いとされており、高齢化の進展に伴って増大する医療費の抑制を図るためにも、がん、生活習慣病の予防は、重要な課題です。がん、生活習慣病の早期発見、早期治療のため、まずは府民の方々に健診を受けていただくことが大切であります。
 しかしながら、大阪府のがん検診受診率を見てみますと、胃がん検診の受診率は全国平均二八・七%に対して二二・一%、同様に乳がんは二〇・三%に対して一四・九%であるなど、全国的に低いのが実情であります。
 平成二十年度から生活習慣病予防を重視した特定健診、特定保健指導が市町村国民健康保険等医療保険者に義務づけられましたが、特定健診の実施率につきましても、全国の市町村国保の平均が三〇・八%であるのに対して、大阪府内は二四・八%という状況です。
 先ほども述べましたとおり、平成二十二年四月一日から二つの法人が統合して新法人となった財団法人大阪府保健医療財団が、健康科学センターと大阪がん予防検診センターを管理、運営しております。
 このような中で、府民のがん、生活習慣病予防をトータルに推進する発信拠点として、健康科学センターを活用しつつ、大阪府としてがん検診受診率五〇%の目標達成に向けて取り組みを強化していくべきと考えますがいかがでしょうか。健康医療部長の御所見をお伺いいたします。
○副議長(野田昌洋君) 健康医療部長笹井康典君。
◎健康医療部長(笹井康典君) がん検診受診率の向上の取り組みについてでございますが、本年度から健康医療部長マニフェストに予防、早期発見を加えまして、がん対策の三本柱であるがんの予防、早期発見、医療の充実に総合的に取り組み、特にがん検診受診率の向上に力を入れたいと考えております。
 このがん検診受診率五〇%という目標を達成するためには、府として検診の実施主体であります市町村の取り組みをサポートする体制を整えることが重要と認識しており、これまでも大阪がん予防検診センター、また府立健康科学センターにおきまして、市町村のがん検診、生活習慣病予防の支援に努めてきたところでございます。
 今年度からは、法人統合のメリットを最大限に生かしまして、がん検診受診率の向上につなげるため、両センターが一体となり、がん検診と生活習慣病予防を重視した特定健診、いわゆるメタボ健診でございますが、これらの同時実施を進めてまいります。
 これらの取り組みに加え、がん検診受診率の向上には、市町村の住民を対象とした検診の充実が非常に重要であることから、現在、市町村間の受診率のばらつきが大きいことから、今年度は府みずからが受診率の高い市町村に出向きまして、そのノウハウを分析した上で、逆に受診率の低い市町村を個別訪問し、具体的な改善策をお互い検討し、また府としても助言をしてまいります。
 さらに、本年二月に民間企業とがん対策にかかわる包括連携に関する協定を結んでおりますが、これを活用し、健診の重要性を訴えるイベントを開催するなど、府民ががん検診を正しく理解し受診するよう啓発を行っていきます。
 今後も、大阪府がん対策推進計画に掲げておりますがん検診受診率五〇%の目標達成に向け、市町村はもとより、啓発活動に御協力いただく企業を初めとする幅広い関係団体の参画を求め、官民一体となった府民運動を展開してまいります。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) 次に、薬物乱用防止対策についてお伺いいたします。
 昨年度末に、府立高校の教頭が大麻所持で逮捕されるなど、大阪府の薬物汚染は大変深刻な状況にあります。まさに、薬物防止対策は待ったなしであります。
 そんな中、薬物乱用防止対策については、各地域でボランティアである薬物乱用防止指導員に各種キャンペーンや講演を通じて薬物の恐ろしさ、乱用防止の大切さを住民に伝える活動を行っていただいております。
 資料をごらんください。
 こちらは、健康医療部で把握されている薬物乱用教室の開催回数等について取りまとめられたものですが、私の地元大東市では、熱心な指導員の御尽力で数多くの薬物乱用教室を開催していただき、薬物乱用防止についての理解が広まってきているところです。しかしながら、地域によっては、指導員の活動の頻度や内容にばらつきがあるというのが実態であります。府内どこの地域でも、同じように薬物乱用防止活動が展開される体制づくりが望まれるものと考えます。
 そこで、大阪府として、薬物乱用防止活動に積極的に取り組んでもらえる団体や若い人たちを掘り起こし、薬物乱用防止運動の輪を広げていくための取り組みが必要であると考えますが、いかがでしょうか。
 また、単に薬物乱用防止活動に携わっていただく方々をふやすだけではなく、薬物乱用の実態について講師として話すことができる人材をふやし、講習の要請があった場合には、きめ細かく対応できる体制づくりを計画的に進める必要があると考えますが、いかがでしょうか。
 また、現在の薬物乱用防止対策費では、薬物乱用をとめるために十分な対策をとることができないのではないかと心配しております。そのため、対策費を予算化するなど、大阪府として積極的な姿勢を示すべきであると考えますが、いかがでしょうか。あわせて、健康医療部長にお伺いいたします。
○副議長(野田昌洋君) 健康医療部長笹井康典君。
◎健康医療部長(笹井康典君) 薬物乱用防止対策についてお答えをいたします。
 薬物乱用防止指導員の方々には、これまでも薬物乱用防止活動に御尽力をいただいておりますが、ただ近年特に大麻につきましては、中学生、高校生など若年層への広がりが顕著であることから、この薬物乱用防止対策はさらに大きな府民運動として取り組むべき課題と認識をしております。そのため、今年度は、部局長マニフェストに薬物乱用防止対策の充実を掲げ、地域から薬物を排除する取り組みを強力に推進してまいります。
 具体的には、ただいま御指摘がありました地域間の活動のばらつきをなくすため、地域単位で指導員研修を行うとともに、対策の推進方策を協議検討してまいります。
 さらに、現在の指導員の啓発活動に加え、薬物乱用防止活動に新たに加わっていただける活動意欲のある団体、ボランティアを掘り起こすとともに、地域ごとの要請に応じ、薬物の依存性などについて府民にわかりやすく伝えることができる人材を育成し、活動のすそ野を広げていきます。
 特に児童生徒に対する薬物乱用防止教育を強化するため、平成二十四年度までに、現在中学、高校に配置されています約六百名の学校薬剤師を対象に、研修をより充実させるなどにより、学校現場で薬物乱用防止教育を担う教育講師を育成してまいります。
 また、国に対しましても、大阪府など薬物事犯が特に多く発生している都道府県に重点的に財政措置がなされるよう、引き続き強く働きかけてまいります。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) 薬物乱用防止対策については、各地域での取り組みとともに、学校における教育も重要となってきます。学校における薬物乱用防止教育を有効なものにするためには、教科や特別活動はもちろんのこと、薬物乱用防止教育講師や学校薬剤師、警察官等の専門家による薬物乱用防止教室の充実も必要となります。そのためには、警察や健康医療部等と連携を図りつつ、例えば全校生徒が年に一度は薬物乱用防止教室を受けることができるようにするなど、その充実を図るべきと考えます。
 さらに、薬物乱用防止教室を実施するに当たっては、健康医療部長の答弁にあった講師を積極的に活用していただきたいと考えます。
 また、薬物乱用防止教育は、中学校段階からではなく、小学校段階から早期に始めることが重要であると思われますが、市町村教育委員会に対してはどのように働きかけていかれるのでしょうか。教育長の御所見をお伺いします。
 また、私立学校においてはいかがでしょうか。府民文化部長の御所見をお伺いしたいと思います。
○副議長(野田昌洋君) 教育長中西正人君。
◎教育長(中西正人君) 公立学校における薬物乱用防止教育についてお答えをいたします。
 議員御指摘の薬物乱用防止教室につきましては、府内の公立中学校と高等学校におきまして、年一回以上開催をし、今年度中にその開催率が一〇〇%になりますように、健康医療部や府警察本部とも連携をしながら取り組んでいるところでございます。
 薬物乱用防止教室の外部講師につきましては、学校薬剤師、警察官等の活用とともに、健康医療部が平成二十四年度までに増員をされます教育講師なども活用できるように学校への情報提供に努めてまいります。
 また、市町村教育委員会に対しましては、これまでも薬物乱用防止教育についての指導計画の策定や研修会の実施など、その重要性について周知を図ってまいりました。
 しかしながら、青少年の大麻事犯検挙者に喫煙経験者が多いことなどを踏まえまして、議員お示しの小学校段階からの取り組みにつきましては、喫煙防止を含めた非行防止教室の開催などによりまして、薬物乱用防止教育の計画的な推進を図るように、引き続き市町村教育委員会に働きかけてまいります。
○副議長(野田昌洋君) 府民文化部長福田昌弘君。
◎府民文化部長(福田昌弘君) 私立学校におきましても、公立学校と同様に薬物乱用防止教育は大変重要な課題だというふうに認識しております。このため、昨年度は私立学校の校長の研修会などを通じまして、薬物乱用防止教室の開催について要請を行ったところ、実施状況が大きく改善したところでございます。
 今後、引き続き健康医療部、府警本部、教育委員会との連携を図りまして、私立の中学校や高校における薬物乱用防止教室の一〇〇%実施に向けて、先ほど御提案がございました教育講師に関する情報提供を初め、さまざまな働きかけを行ってまいります。
 また、私立の小学校におきましても、薬物乱用防止教育の推進を図るよう要請するなど、私立学校における自主的な取り組みをより一層促してまいります。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) 最後に、水道事業の今後についてお伺いします。
 水道統合の議論は、本年一月三十日の受水市町村の首長会議において、大阪市から提案されたコンセッション方式は選択せず、平成二十三年四月を目標に、まずは府域の四十二市町村で企業団を設立し、府水道部の事業を承継する方向で検討されることとなりました。
 現在、水道部においては、受水市町村の水道企業管理者の集まりである府営水道協議会とともに企業団の具体像を検討し、規約を初め詳細について制度設計を行っているところと聞いておりますが、平成二十三年四月の企業団の設立のためには、非常に厳しいスケジュールとなります。
 市町村では、これから企業団の規約案の議決に向けてそれぞれ議会、市民に説明をしていく必要があると思われますが、十分な理解が得られるのか不安に思っているところもあるのではないでしょうか。
 私の地元大東市では、用水供給事業については、府議会を通じて住民の意見は十分反映されており、四十二市町村の企業団で経営するよりも、大阪府がこれまでどおり用水供給事業を続けるほうがよいのではないのか、企業団方式へ移行するメリットは何なのかといった疑問の声があると聞いております。
 市民生活に欠かせない大切な水の問題は、慎重な議論が必要となります。府民全体のメリットがあるからこそ、水道部をなくして企業団へ移行することを府も決心したはずです。
 例えば、用水供給料金については、本年四月、一立方メートル当たり七十八円に値下げされましたが、その際示された将来収支シミュレーションを見てみますと、平成二十五年度以降、給水原価は六十円台で推移すると見込まれており、企業団であれば、これまでのように一々府に要望することなく、みずからの経営判断により、さらなる料金値下げが可能であると私は考えております。
 平成二十三年四月の企業団設立に向けて、府水道部としても市町村と一緒になって市民、府民に理解が得られるよう、企業団設立のメリットについてしっかり説明を尽くしていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。水道企業管理者にお伺いいたします。
○副議長(野田昌洋君) 水道企業管理者南部英幸君。
◎水道企業管理者(南部英幸君) 企業団の設立についてでございますが、現在の用水供給事業を企業団での運営に移行するためには、私どもが市町村と一緒になりまして市民、府民の御理解を得るため、十分説明していく必要があると考えております。
 現在、市町村の水道事業の職員構成につきましては、技術職員の約五割が五十歳以上であるということなど大量退職時期を迎えておりまして、これまで培ってきた技術の確保という問題を抱えております。また、施設の老朽化が進み、例えば河南ブロックにおきましては、適切な維持管理をしていくためには、老朽管路の更新のペースを現在の二・五倍にする必要があるなど、厳しい経営環境になってきております。
 こうした中で、企業団を設立することによりまして、府の用水供給事業と市町村水道事業との間で、あるいは市町村水道事業同士で、人材や施設の共有化、業務の共同化など効率化が図れることとなり、非常に大きなメリットが考えられます。
 また、企業団を住民に身近な市町村の水平連携で運営することによりまして、お示しの用水供給事業の料金を初め、事業計画、経営計画など重要事項につきまして、住民の意向を反映しながら直接決定できることになります。このような権限移譲という地方分権改革にとりまして一番大切な機会を今逃せば、大阪における水道事業の効率化、組織の発展にとりましては、大きな損失になると考えております。
 設立する企業団の概要につきましては、こういったメリットを含め、先ごろ府営水道協議会としての考え方をまとめられたところでございます。今後、これをベースに御議論をいただきまして、四十二市町村がそろって世界を視野に入れた、将来は府域一水道を目指した夢のある企業団に参画いただけるよう、来年四月一日の設立に向け最大限の努力をしてまいります。
○副議長(野田昌洋君) 池田作郎君。
◆(池田作郎君) これまでいろいろ申し上げてまいりましたが、最後に特に次の点について強調しておきたいと思います。
 大阪経済の活性化は、内外からの企業交流、企業誘致はもちろん、今日まで中小企業が培ってきた人材、技術、設備等が生かされてこそ、その道は開かれると考えます。新しい大阪がどのような方向に進むのか、大阪で操業を続ける企業は、いつも大阪の将来を見据えています。大阪の将来に希望を持つからこそ、まだまだ大阪で頑張るんだという企業も多いはずでございます。そのためにも、あらゆる施策を講じて取り組んでいかなければなりません。
 国の新成長戦略を踏まえて、現状の制度の枠を超えたインパクトのある大阪版経済特区を速やかに実施し、待ったなしの大阪経済の活性化に向けて強い決意での取り組みをお願いして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
○副議長(野田昌洋君) 次に、黒田まさ子君を指名いたします。黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) 日本共産党の黒田まさ子でございます。知事及び教育長に質問いたします。
 府内勤労者の賃金は、一九九九年からの十年間で月平均四万六千円も減少し、年収二百万円以下の世帯は、二〇〇七年の調査で二割を超えています。二〇〇九年の完全失業率は六・六%で、全国ワーストツーです。製造業も小売店も、この五年間で一割以上減少しました。
 画面をごらんください。
 一方、資本金十億円以上の大企業の内部留保金は、九七年からの十年間で百四十二兆円から二百二十九兆円と一・六倍にふえ、大阪に本社のある資本金百億円以上の企業の内部留保金は、二十四兆円と十年前から二兆円ふやしています。
 こうして大企業が利益をふやしても、府内の経済成長率は、九九年からの十年間でマイナス四・五%です。家計や中小企業も犠牲にしながら、大企業だけが利益を上げてきた結果です。国も大阪も、大企業が栄えれば、いずれ中小企業や暮らしがよくなる式の政治が進められてきました。しかし、輸出大企業は利益を拡大しましたが、経済は失速し、暮らしも中小企業も大きく傷つきました。こんなことを続けていては、大企業自身の持続的成長さえも危うくなるのではないでしょうか。
 また、非正規、不安定雇用の増大は深刻です。政府が提案している派遣法の改正案では、使い捨て労働はなくなりません。人間らしく働き続けられるルールを国に求めるべきではありませんか。
 府政運営の軸足を暮らしと福祉、中小企業振興に変えるべきだと考えますが、どうですか。
 それぞれ答弁を求めます。
 暮らしの悪化、経済の低迷の原因は、国際競争力の名のもと、家計や中小企業、地域経済に回るべきお金が、大企業に吸い上げられているからです。暮らしを応援し、中小企業に仕事が回れば、地域経済活性化に大きな力を発揮します。
 その立場から、二点提案をいたします。
 第一は、生活密着型公共事業を旺盛にし、中小企業の振興を図り、地域経済への波及効果を大きくすることです。
 局地的な豪雨による被害が続発している今日、堤防の決壊などの危険がある河川の整備は待ったなしです。ところが、三十七河川で計画されているあんしん川づくり事業は、年間三億円程度です。知事は、こういう仕事こそ緊急にやるべきだという我が党の質問に同感ですと答弁しましたが、今年度の予算はふえていません。なぜですか。
 また、主要橋梁の耐震診断と補強工事も、半数が残っています。山間部に位置し、危険性が問題になっている福祉施設百二十三カ所の安全対策が、できていません。さらに、府が管理する交差点の改善が必要な歩道段差は、一万七千八百余りのところ、毎年の改善は二百カ所程度という状態です。府立学校の耐震補強なども急ぐべき課題です。
 暮らしに密着した事業は、幾種類もの業種へと仕事が広がり、雇用も発生します。府の公共事業を生活密着型中心に転換し、大阪経済の活性化と雇用の創出を図るべきと考えますが、いかがですか。
 今、秋田県など全国三十都道府県、百五十四自治体が、住宅リフォーム助成事業に取り組んでいます。山形県のあるまちでは、基礎、製材、建具、内装、サッシなどの需要がふえ、経済効果はもとの投資の三十倍にもなると言われています。市町村と協力し、個人住宅の耐震診断・補強工事の助成と併用して取り組んではいかがでしょう。
 さらに、二〇〇八年に廃止した高齢者の住宅改造助成事業の復活も波及効果を生み出し、高齢者が在宅で健康に過ごす上で有効であります。日本整形外科学会の調査によると、大腿骨骨折の原因は、転倒によるものが四分の三で、そのうち屋内での転倒がまた四分の三となっています。事業の復活を求めます。
 それぞれ答弁をお願いします。
 大企業と中小企業の公正な取引を守ることも、大切です。下請かけこみ寺への相談件数は、二〇〇八年度百七十一件、昨年度は三百四十三件と倍増です。
 知事は、さきの二月議会で我が党の質問に、出来高払いが下請業者へ確実に支払われていることを確認する方策を検討していると答弁しました。その内容をお示しください。
 深刻な経済環境に置かれている中小企業を廃業の危機から救うためにも、中小企業を直接支援することは、緊急の課題になっています。
 四月十六日に、政府は、機械のリース事業協会に事業者から申し出があった場合、リース代の支払い猶予に応じるよう通達を出し、協会もこれに応じています。知事は、二月議会で、中小企業に固定費だけをばらまいても売り上げは伸びない、大企業が国際競争力をつけないとと答弁をしました。本年度の中小企業白書では、ここ二十年間に東大阪市で四割の製造業が廃業し、企業集積が低下している現状を取り上げ、我が国の製造業の競争力の低下につながる、高度な技術や工程が集積内に維持されることが不可欠と述べています。日本の中小企業の高い技術力は、海外でも評価されています。大企業の国際競争力を支えているのは、中小企業のものづくりの技術です。
 ものづくり中小企業の集積をこれ以上低下させないためにも、市町村と協力して実態調査もし、固定費の補助など直接支援を国にも求め、府としても対策を講じるべきです。
 さらに、集積のネットワーク支援として、新たな製品開発などに取り組む異業種、同業種のグループ活動への補助を実施してはどうでしょうか。ネットワークづくりのためのコーディネートができる人材の育成と市町村への派遣、相談訪問員による情報提供の充実なども求められます。
 それぞれ答弁を求めます。
 提案の第二は、社会保障の拡充による雇用と内需の拡大です。
 まず、保育所の整備です。府の調査によると、二〇〇九年十月の待機児は千七百人で、定数を超えて入所している子どもの数は約三千七百人いました。定員オーバーは、年度当初からありますが、年度途中からの臨時的な措置に限定すべきです。どうですか。
 二〇〇九年及び一〇年の定数増の計画は、一千人にすぎません。潜在的な待機児は、はるかに多いはずですから、必要なときにいつでも預けられるように、認可保育所をふやす必要があります。
 出産や育児で退職する女性が、七割に達しています。保育所の建設で働き続けることができ、少子化対策にもなります。さらに、中小企業の仕事づくり、職員採用で雇用がふえるなど、相乗的な効果と内需拡大をもたらします。
 また、介護施設、とりわけ特別養護老人ホームの建設も、同様の効果をもたらします。介護保険が開始されたとき、大阪で介護のために仕事をやめた人は約四千九百人でしたが、二〇〇九年には八千八百人にふえています。介護の社会化に逆行しています。この解決には、特養ホームを初め、ケアハウスなど施設の建設に力を入れると同時に、訪問介護の厳しい制約を緩め、利用しやすい制度に改め、ヘルパーをふやすなどの措置が必要です。
 以上、保育と介護の例を挙げましたが、いずれも大阪経済に与えるプラス効果は大きいものがあります。国に財政的な支援を求めながら、府として積極的に推進するよう求めるものです。
 社会保障の拡充に欠かせないのが、マンパワーです。介護や障がい者施設の現場でも、職員が体をすり減らして頑張っておられます。福祉の職場は、人手不足が続いています。労働条件が悪いため、人が集まってこないという現状があります。国に待遇の改善を求めながら、府として支援をするよう求めます。
 社会保障の充実は、未来への安心をもたらし、消費拡大にもつながります。府として国に対し、後期高齢者医療制度と障害者自立支援法の廃止、高齢者や子どもの医療費の窓口負担の軽減、国民健康保険料の引き下げへの支援などを求めるとともに、府としても財政的支援を検討するよう改めて求めるものです。
 マンパワーが重要なのは、学校現場も同じです。府立学校で週十時間授業をする非常勤講師の賃金は、九十八万円です。三千人近い官製ワーキングプアをつくる非常勤講師の劣悪な労働条件は、抜本的に改善すべきです。
 以上、それぞれ答弁を求めます。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 黒田議員の御質問にお答え申し上げます。
 いろいろ御意見あったんですが、全部やってしまうと、国が破綻してしまいますので、個別にちょっと答えさせてもらいますが、大企業が栄えればということなんですけれども、別に大企業だけを保護−−保護というか、守ろうとはしておりません。大企業でも、JALのように競争力がなければ倒れてしまいますので、いかに企業に競争力を持ってもらうか。
 これは、中小企業でも同じです。中小企業だからそれを救わなきゃいけないとか、ものづくりだから守っていかなきゃいけないではなくて、競争力のある中小企業、競争力のあるものづくり企業、これをいかに育てるかということが今の日本に必要で、これまでの日本は、何でもかんでも救うという観点でやっていましたから、結局世界の競争にさらされて、その競争力を保てなくなってしまったと。これは、僕は大きな失策だと思ってますので、いかに競争力を持ってもらうかという視点でやっていきたいと思っております。ですから、大企業だから守るというわけではありません。
 それから、大阪経済と府政運営のあり方ということなんですけれども、労働法制については、原則僕は自由化にすべきだと。もちろん、セーフティーネットはきちんと張った上で、仮に解雇になったとか失業した方には、きちんと職業能力をつけてもらうという、そういうセーフティーネットは整備した上で、労働法制については基本的には労働市場は自由にしなければ、大阪というところに世界各国から企業が集まってこないというふうに思っておりますので、今民主党さんが労働法制にかなり規制のほうに動いてますので、大阪に限っては自由を認めてほしいということを要望していこうというふうに思っております。
 府政運営の転換ということなんですが、軸足を福祉、中小企業に置きかえるべきではないかということですが、福祉や中小企業に視点を置いているつもりではありますけども、それが伝わっていないでしょうか。今までにないぐらい福祉に力を入れていますし、障がい者教育とか、学校だって支援学校、今までとまっていたのを進めていますし、これは中身をいろいろ見ていただければ、福祉に関しては、無駄な福祉の政策というのは全部やめましたけれども、効果のある福祉の政策というものにどんどん今切りかえております。
 中小企業支援策ということに関しても、今までやってきたからとか、効果の見えないもの、そういうものはやめますけれども、効果のあるもの、中小企業にいかに競争力をつけてもらうか、それから小規模事業の経営支援事業でしたっけ、ああいうのも、どうも商工会議所を守るための事業になっているんじゃないかというところは、制度の改正をやっていますけれども、視点はあくまでも中小企業利用者の視点でということで今やっております。
 あんしん川づくり事業の推進なんですけれども、治水対策については、これは一番重要だということで、これもやっぱり今までの治水対策、これはもう違うと。今までやってきたことだからずっと進んできたところを、治水行政の素人である僕が一生懸命部局と同じ土俵の上に上がって議論できるようにまで何とかやって、今回四月一日から抜本的に治水行政のあり方を、進め方、これを方向転換すると。
 今までは、河川の中に水を閉じ込める、それだけでやれ十年に一度の雨だ、百年に一度の雨だ、それの対策だということだけの目標を決めて、どんどん治水行政を進めていたのを、リスク評価をしてリスク管理をするということ。これは、滋賀県とともに画期的な治水行政の新しい方針だというふうに思っておりまして、単にあんしん川づくり事業というものを進めることが、治水行政だとは思っておりません。根本的な治水行政の哲学みたいなものを組み立てるのが、僕の仕事だと思っております。
 府の公共事業の転換ということなんですが、これも公共事業をやればいいと、工事というものを、仕事を生めばいいというものではないと思っておりますので、しっかりとその効果を見据えて、大阪の成長につながるようなもの、そういうものに重点を置かなければいけないと思ってるんですが、ただ橋梁の耐震診断補強、歩道のバリアフリーとか、府立学校耐震補強とか、大阪の成長力ということではなく、府民の安心安全に直結するようなものについては、これは当然優先していきたいと思っております。
 住宅リフォーム助成事業については、今の財政状況では困難でありますし、いろいろ山形の例とかを出していただいたかと思うんですが、これも地域ごとに違うと思うんですね。よく経済対策の話になると、長野県の川上村は農業所得が二千万円以上あるとか、いろんなこういうことやっているとか、この間テレビで批判されたのが、高知県は米粉パンの何か事業をやってうまくいってるとか、大阪は何か産業政策ないのかとかいうことを言われるんですけども、僕はやっぱり大阪という大都市では、これはそんな小さい循環型の産業政策では、こんなの大阪引っ張っていけませんので、新産業、高付加価値、ハイエンド、そういうところで世界と勝負を張れるような、そういう産業を育成していくということが、大阪での産業政策のかなめだというふうに思っておりますので、住宅リフォーム助成事業というものは、今のところ考えておりません。
 高齢者住宅改造助成事業の復活も、困難であります。
 次に、出来高払い金についての御指摘の件なんですが、平成二十二年度から下請契約の総額が一定金額以上となる工事において、元請業者に対して一次下請への支払い時期、支払い金額等を記載した支払い計画書の提出を出来高払い金請求時に求めまして、そのとおりに移行しているかを領収書等で確認をします。
 それから、中小企業への直接支援ということなんですが、直接支援ということでお金をどんどん突っ込むんではなくて、やはり競争力を持ってもらうということに視点を置きましていろいろとやっております。
 中小企業の実態調査につきましては、景気観測調査、商工会、商工会議所における経営相談など、さまざまな手段を通じて広く中小企業者の実態把握に努めています。
 また、必要な制度、これも成長戦略の中で今特区を含めて国にどんどん提案をしています。
 それから、集積のネットワーク支援についても、今年度から最前線のものづくり総合支援拠点として、東大阪市にモビオという新しい支援の拠点をつくります。ここに府のものづくり支援課をどんと持っていって、クリエイション・コア、あそこをもっともっと活用していくという新しい取り組みをやっていきたいと思っております。
 それから、保育所の弾力入所についてなんですが、これは国の通知に基づいて、今年度から年間を通じて最低基準の範囲内であれば定員を超えて受け入れることが可能となったところでありまして、待機児童が存在するなど、地域の実情に応じて市町村が判断すべきと考えております。
 本来、保育所がふえていけばいいんですけども、そうでない場合には、緊急避難的にでも弾力的に入所をしていかなければいけないのかなと。これは、市町村の判断事項かと思っております。
 保育所や老人ホームの建設についてなんですが、保育所については国制度の安心こども基金を活用し、こども・未来プラン後期計画に掲げた平成二十六年度末までに約五千人の入所枠を拡大するという目標の達成に向け、地域の保育需要を踏まえ、適切な整備がなされるよう、保育の実施主体である市町村に働きかけていきます。
 また、特別養護老人ホームを初めとする介護保険施設の整備についても、国制度の介護基盤緊急整備等臨時特例基金を活用するなど、市町村が見込む必要量をもとに、計画的に整備を進めています。
 なお、保育所、介護保険施設ともに今後とも整備が必要であり、雇用などに一定の効果も見込まれるため、両基金の設置期限後においても十分な財政措置が図られるよう、引き続き国に対して要望していきます。
 保育所、介護保険等の整備というものは、それ自体で本当に労働力を生むことだと思っていますので、これからの少子高齢化時代を迎える日本においては、一番重要な政策だと思ってます。
 ただ、子ども手当が、ああいう形で現金で給付するということになってしまったので、地方側としては、現金給付はやっぱりもうある程度どこかで制限をして現物給付と、こういう施設をふやしていくということが必要ではないかということ、これは僕の立場から国に対してもきちっと言っていこうと思ってます。
 子ども手当でお金もらっても、子どもを預ける施設や介護してもらう施設がなければ、意味がありませんので、お金よりもまずそういうこと、受け入れ施設だろうというふうに思っております。
 介護職員の処遇改善につきましては、昨年四月に介護報酬が三%引き上げられました。あわせて、昨年七月に介護職員処遇改善特例基金を設け、処遇改善交付金事業に取り組んでいます。本府としては、引き続き介護職員の賃金や労働条件の改善が図られるよう、介護職員の処遇改善に向けた抜本的な方策や必要な財源措置を国にきちんと主張していきます。
 次に、後期高齢者医療制度及び障害者自立支援法については、国において廃止することとされ、新たな仕組みの創設に向けたさまざまな議論が進められております。本府としても、その制度設計について国に対して提案はしていきます。
 また、高齢者や子どもの医療費の窓口負担の軽減については、本府では、福祉医療費助成制度によって、福祉的な配慮が必要な方々に対し、医療費の一部を助成しています。
 このような制度は、すべての都道府県においてさまざまな形で実施されていますが、実施状況に格差が生じていることから、国においてこれは全国一律の制度とするよう提案していきたいというふうに思っています。
 どこまでが国が補償すべきミニマムのラインなのか、それ以上は都道府県で差が生じても仕方がないと。そこに助成を打ってほかのところでお金が足りないという状況が生まれて、お金が足りない足りないと言うわけにはいきませんので、もしやり過ぎなんであれば、やっぱりたとえこれが医療費助成であったとしても、それは縮減していかなければいけないし、財政状況に余裕があるんであれば、医療費助成をふやしていかなきゃいけない。これも、府の財政状況をしっかり判断して自主的に制度設計をしなければいけないものだと思っております。
 最後に、国民健康保険料の引き下げについては、制度の設計維持に責任を負う国においてまずは対応されるべきものだと思っておりますが、低所得者に対する負担軽減対策のさらなる拡充など提案はしていきますけども、これも国の財政状況次第なのかなと。もう本当に今国の財政状況は破綻寸前ですから、そのあたり必要なものとそうでないもの、きちんと区分けをすると。地方から、何でも必要だ必要だ、金くれ金くれと言ったら、国はもう破綻ですから、これはもう我慢するかわりに、これは求めますという、地方でも責任持って我慢する部分というものを主張することも地方の責任だと思っております。
 ですから、府の財政状況等もかんがみて、福祉医療費助成制度の拡充などによるさらなる医療費窓口負担軽減や国民健康保険料の独自減免を行うことは、今現在本府としては考えておりません。
○副議長(野田昌洋君) 教育長中西正人君。
◎教育長(中西正人君) 非常勤講師の労働条件についての御質問にお答えをいたします。
 平成二十一年度からの非常勤講師の報酬制度の改正につきましては、一カ月の授業回数を問わないこれまでの月額報酬制から、何回授業を行ったのかという勤務実績に応じて報酬を支払う時間額制へと制度を改正いたしたものでございまして、御理解をいただきたいと存じております。
 ただ、学校現場におきましては、学力向上や生徒指導を初めといたしまして課題が山積をしており、教員を取り巻く状況が厳しくなっているということにつきましては、認識をいたしております。
 府教育委員会といたしましては、これらの課題に対応し、学校現場を支援するため、これまでも国定数を最大に確保して定数改善に努めてまいりました。
 今後とも、この学校現場の取り組みを支援をいたしますために、国定数を最大限確保するなど、できる限りの努力をしてまいりたいというように考えております。
○副議長(野田昌洋君) 黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) 再質問いたします。
 まず、労働法制の規制は取っ払うと、こういう御答弁でございましたが、とんでもないことですよ。この間、なぜ膨大なワーキングプアができたか。大企業が、景気の調整弁として非正規労働者を雇い入れ、景気が悪くなればあっさり首にすると、こういうことをやってきたためにあの派遣村などということが出てきたわけなんですよね。
 ヨーロッパでも、ちゃんと規制はあるんですよ。仮に、企業が大量に労働者を首にすると、解雇する場合は、きちんと大臣に報告するだとか、そういうものがちゃんとできているわけなんですね。これを全部取っ払って自由にするという、とんでもないことだと私は思っています。
 企業にも、社会的な責任を果たしてもらって、きちんと働く人が人間らしく暮らすことができるような、そういう賃金の労働条件を与えるべきだと、こう思っておりますから、今の知事の答弁は納得することはできません。
 次に、中小企業振興等で二点再質問いたしますけれども、知事はとにかく何でもやっても金があったらできるんだけどというふうなことをおっしゃいましたけど、中小企業を救うためにやってくれと、そう言っているわけではないんですね。
 確かに、中小の土木建設業者の皆さんから、仕事がないという切実な願いが寄せられているんですよ。行政で仕事を何とかつくり出してくれへんかなと、こんな話もあることはあるんですけど、中小企業に回る生活密着型の仕事というのは、それは回り回って大阪の経済を活性化すると、内需拡大する大きな効果があるから、私たちはここにきちんと行政が着目すべきであるということを申し上げているわけです。
 あんしん川づくりは、昨年の決算委員会で二百数十億円の計画ですというふうにおっしゃいましたから、言うてるわけでして、毎年三億円程度では、七、八十年かかるわけですよ。見直すということも言われましたが、それ見直していただいたらいいんですけどね。
 道路のバリアフリー化も、今のペースでは八十年かかるんですよね。
 そやから、山間部にあって非常に危険と言われている福祉施設などの安全対策、これもいつ終わるかわからない。これでは、府民が安全安心ではないんですよね。
 そういう点で、こういうところにはきちんと予算を回すべきだと。そうすれば、大阪経済も活性化する、雇用も生まれると、こういうことを私は申し上げているわけで、高齢者住宅改造住宅リフォーム助成も同じことですね。そういうことをやっていったら、一遍にはないんですけど、将来何百億円という仕事が中小企業に回るんですよね。同時に、府民に安心をもたらし、結果として税収もふえると、こういうことなんですね。
 再度御答弁をお願いしたいと思います。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 労働法制についても、全部取っ払うとは言ってませんのでね。今が規制し過ぎであって、もっと自由にすべきだと、もっと柔軟にすべきだと。
 あの小泉政権時代に労働者派遣法、かなり柔軟に改正を迫りまして、これ小泉政権がワーキングプアを生み出したとか格差を生み出したなんて言ってますけども、それはデータを見れば小泉政権のときだけが有効求人倍率上がってるんですね。ジニ係数もこれ下がってるんですよね。こういう客観的なデータがあるのに、何でそこにふたをして、ああいう自由路線、競争路線というものが全部だめなんだということになるのかわかりません。
 だから、そこにセーフティーネットの部分は絶対必要です。これは必要だと思います。だから、労働者派遣を含めて労働法制を柔軟にする、自由化をしていく、目指していく。そこでとまってしまったら、僕はだめだと思うんです。
 だけれども、労働法制については、世界から日本を見られる−−日本といいますか、大阪を見られる。先ほどの浅田議員からの御指摘のあったいろんな競争力ランキングの中でも、日本の一番悪いところは、労働市場のこの規制、ここでみんなジャパンパッシングで、企業が来てくれなければ、そんな労働なんか、雇用なんか生まれませんので、僕はやっぱり世界に通用するような世界の企業に、またアジアの企業が注目してくれるような労働市場というものをつくっていかなければいけないんじゃないかというふうに思っております。
 あと、介護とか保育所の施設の件なんですが、ちょっと考え方が、最初は一緒だったのかなと思ったんですけど、やっぱり違うなと思ったのが、介護施設とか保育所施設をつくって、そこで中小企業者の仕事をつくるというような意味合いで僕は介護施設とか保育所施設が必要だというふうに言ったつもりではないんです。
 仕事を役所が、また公が仕事をつくるというのは、これ最悪の経済政策で、本当は民間でどんどん仕事は生み出し、民間で経済が回っていくというのが本来のあるべき姿でありまして、介護施設とか保育所施設がなぜ必要かというと、僕はこれ労働力確保、要はお父さん、お母さん、日本のその労働力が保育とか介護というところで奪われないように、子どもを預けたり、どうしても要介護の高齢者を施設で面倒を見てもらいながら、その分ばりばりの労働力として働いてもらうと。中小企業建設事業者のために、ハードをつくるという発想ではありません。
 いずれにせよ、いろいろ行政が仕事を生み出すなんていうのは、これこそ絶対やっちゃいけない発想で、日本にとにかくアジア各国から、世界各国からみんな来てもらって、インフラから何からもうすべて含めて、大阪でいろんな経済活動が行われるということによって経済を活性化させるというのが僕の方針でありまして、その部分については、もう根本的にちょっと考え方が違うのかなと思っています。
○副議長(野田昌洋君) 黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) 知事ね、聞いてないことに答えないでくださいね。何もそんなこと聞いてませんよ、私。保育の問題でも、おっしゃるとおり言ったじゃないですか、つくったことによって雇用が出ると。建設と雇用が出るだけじゃなくて、保育所ができれば働くお母さんがふえると言ったじゃないですか。聞いてないこと答えないでくださいね。
 金がないとか、行政が仕事をつくるわけじゃないとか、いろんなことをおっしゃいましたけれども、やはり行政は仕事つくらなあかんのですよ、府民のためにですよ。
 どこに重点を置くかと。知事は先ほどからインフラ整備をやるんだとか、特区をつくって税金まけて企業に来てもらうとかおっしゃってますけど、そのために今議会でもWTCビルの買い取りが提案されておりますけれども、将来的には三百億円以上の無駄遣いですよ。買い取るべきではないと私は改めて申し上げておきたいと思います。
 身近な公共事業の経済効果を認めるなら、先ほど認められましたベイエリア開発をやめて、府政のかじ取りを転換すべきであるということを申し上げておきたいと思います。
 次に、保育所の問題でちょっと再質問したいんですけど、二〇一四年までの五千人入所の枠確保、これは基本的には新しい保育所を建設するというふうに解釈してよろしいのかどうか、お尋ねしておきたいと思います。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 全部新設ではありません。定員の弾力化を含めての話です。
○副議長(野田昌洋君) 黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) 弾力化という既成事実をつくって、その後に定数を見直すとすれば、保育面積は狭く固定されてしまうんですね。これは、問題だと私は思っております。
 国は、保育所と介護施設の建設を促進するために、未利用地を貸し出す方針を決めています。府も未利用地の提供も含めて、積極的に施設建設に取り組まれるよう市町村への働きかけを求めておきたいというふうに思います。
 下請代金の支払いチェックは、一次下請までということですが、大事なことは、むしろ二次、三次、四次下請なんですね。ここへの支払いチェックをしてこそ、実の効果が上がります。早急に検討するよう、これは要望いたしておきます。
 教員の定数について、国の定数を最大限確保するということですが、それは九年度新規採用のうち、六二%が定数内講師なんですね。正職員を基本に、人材確保に努力されることを求めておきます。
 さらに、非常勤講師の給与はせめてもとに戻すよう、これは強く求めておきたいと思います。
 さて、次に府政の転換について質問をいたします。
 九〇年代に、府は、関西空港二期、りんくうタウン、箕面丘陵の開発、安威川ダムを初めとして公共事業を進め、急膨張した借金は、二〇〇七年度見込みでも五兆二千億円に達しています。しかし、経済は落ち込み、所得の落ち込みや福祉施策の削減などで府民生活は悪化しました。
 巨額の補助金を入れて企業誘致もしましたけれども、二〇〇八年度補助金支出を受けて昨年九月時点で操業している大企業三社の新規雇用は、わずか八人です。
 知事は、財政非常事態を宣言して、府民生活関連施策に大なたを振るいながら、借金の大きな原因の大型開発は温存しました。
 知事が強調する大阪都構想も、大企業の国際競争力を持つよう応援すると言い、大阪市の権限とお金をひとり占めして、なにわ筋線や淀川左岸線延伸部など、一事業二千五百億円から四千億円もかかる大型事業を思いどおりに進めるためのものではありませんか。このようなやり方は、これまでの失敗を繰り返すだけでなく、財政や経済、府民の暮らしを一層深刻な事態に追い込むことになりかねません。
 知事は、法人関係税の実効税率をアジア新興国並みにし、東アジアにおける都市間競争に勝ち抜くと言います。しかし、経済産業省の調査によると、画面見ていただいたらいいんですが、企業が立地先を決めるのは、税金の高さではなくて、現地の需要が見込まれるかどうかということなんですね。
 府民の暮らしと福祉を守る、そのために公共事業を生活密着型中心に転換し、地域経済への波及効果が大きい中小企業の仕事をふやし、内需を拡大することが肝心ですが、知事の描く方向は全くその逆で、転換が必要であります。答弁を求めます。
 最後に、沖縄普天間基地問題に関する知事の発言についてです。知事は、基地機能や訓練の分散移転を前提にし、受け入れの優先順位は、関西が一番高いと発言しています。しかし、もともと普天間の海兵遠征隊は陸、海、空軍の通常の部隊ではない殴り込み部隊で、昨年も二千七百人がイラクやアフガニスタンに派兵され、日本防衛とは無縁です。知事は、発言を取り消すべきです。答弁を求めます。
○副議長(野田昌洋君) この機会に、あらかじめ会議時間を延長いたします。
 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 何も僕は大阪市からお金とかをひとり占めするつもりなんか全くありませんので、それは整理をして、意思決定のメカニズムをきちんと確立すると。今の大阪に競争力がないのは、今の政令市制度、もうこれに尽きると思っていますので、大阪の競争力をつけるためにも、意思決定の仕組み、ガバナンスの仕組みを改めなければいけないと思っております。
 あと、公共事業については、確かに箕面森町とかいろいろ問題点があるのは、もう御指摘のとおりです。ただ、あれストップといっても、先へ進めるかどうかというのはかなり慎重に今やってます。そのあたりも見ていただきたいなというふうに思っていますのと、淀川左岸線の延伸部についても、財政出動でこのあたりも議員は公が仕事をつくれと言ったり、こういうものについては仕事をつくるなと言ったり、何か非常に議員の主観的な−−仕事については主観的な判断されてるのかなと。これ、淀川左岸線の延伸部でも、三千億から四千億ということになれば、これは仕事生み出されますんでね。
 あとは、どういう中小企業というか、大阪の地場の企業に入ってもらえるかどうかというのは、制度設計次第だと思うんですが、ただ淀川左岸線の延伸部なんかについても、府の財政とかそういうものを出動してやろうとは思っていません。
 そういうことで、今国交省に高速道路料金に利用者に若干の上乗せをさせてもらって、それで財源を捻出するとか、それから空港へのアクセス鉄道についても、これからなにわ筋線の問題が出てくると思いますが、さらに空港へのアクセス鉄道も、これも民間資金を何とか使えないかというようなことで研究会を発足します。
 いずれにせよ、財政出動、その公のお金ということに頼ることなく民間の金を呼び込む。空港アクセス鉄道に投資をするとか、今まで考えられなかったいわゆる公の道路と言われるようなところに民間が投資をするということになれば、これはやっぱり都市に魅力があって、投資することによってリターンが得られるというようなことを見せないと、投資家というものは投資してくれません。
 議員のように、とにかく公が仕事をつくる、そういうことをやっていって、今の府のにっちもさっちもいかないような財政状況になってしまったわけですから、きちんとこれは民間の投資を呼び込むために、この大阪に競争力をつける、魅力ある大阪にすることが、我々大阪府の責任だというふうに思っております。
 あと、普天間基地についてなんですが、この点についても、防衛の考え方がもう根本的に違うと思うので、多分議論にならないのかなというふうに思うんですが、アメリカのいわゆる軍事力、これに日本は頼っていかなければしようがない国ですから、この点については発言、僕は何か間違っているとは思ってませんし、ただ沖縄の負担については軽減しなければいけない。ただ、防衛政策というものは、自治体の長がああだこうだ言うことではないと思ってますので、国から、政府のほうから分散すると、考えてくれということになれば、それは地方がしっかり考えなきゃいけない。
 特に我々大阪府民は、沖縄県民の負担のもとにぬくぬくと毎日生活をさせてもらっているわけですから、これは沖縄だけに負担を押しつけるなんていうのはあってはならない話で、特に基地を持っていない関西がその分散を受け入れ、これを真っ先に声を上げなければいけないのは大阪だというふうに僕は思っています。
○副議長(野田昌洋君) 黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) まず、普天間の問題だけ先申し上げておきます。
 普天間にいる海兵遠征隊は、先ほど言いましたけれども、抑止力ではないんです。侵略力です。沖縄県民の痛みは、分けるのではなくて取り除くべき。私は、無条件撤去を認めるべきであるということを改めて申し上げておきたいと思います。
 堺浜で約二千人の雇用というふうに聞いてるんですけど、これ地元の新規雇用は少ないんですよね。これは、正職員が何人ぐらい採用されたかということの把握もしておられませんし、ここに企業誘致、どんどんインフラ整備しまして、そして来たけれども、結局雇用に役立たなかった、中小企業も仕事来なかった、こういう状況が現にあるじゃありませんか。
 もう一度画面を出してください。
 税金をまけても、物が売れないところには、企業は来ないんですよ。上海などは、物が売れるから企業が進出してるんですね。内閣府の調査では、それが七七%もあると、こんなふうに画面見ていただいたらわかると思うんですね。
 インフラ整備をし税特区を設けるなど、先ほどから言われておられますけれども、これはこれまでの失敗を繰り返すことになるんじゃありませんか。
 仕事を起こせと言ったのは、生活密着型の仕事を起こせと言ったんですよ。大企業がもうけるために、そのための準備のための仕事は要らんと、公の仕事は要らないと、こういうふうに私は思っているわけです。必要なことは、暮らしの応援と大阪の魅力であるものづくりの高い技術力と集積の力を磨くことなんですね。その点は、いかがなんですか。
○副議長(野田昌洋君) 知事橋下徹君。
◎知事(橋下徹君) 議員が掲示された資料については、ちょっと僕も初めて見たものなので、精査はしていないんですけども、現地で物が売れるかどうかを一番重視するというのは、それはいわゆる製造業、製造拠点でありまして、大阪でそういうものを目指していくわけではない。現地の需要を賄うような、現地需用に対応するような製造拠点というものを大阪に集積するんではなくて、大阪の成長戦略としてはハイエンド、高付加価値、またそのグローバル企業の統括本部とか、要はもうその高付加価値を持ったそういう産業というものを呼び込んでこないと、日本の生活コストというのは、これむちゃくちゃかかるわけなんですね。
 普通に日本で生活する、これだけの安心安全のもとに、それからおいしい食べ物を食べて、これだけきれいな環境の日本で住もうと思ったら、相当なコストがかかる。じゃ、そのコストがかかるだけの給料を稼ぎ出そうと思ったら、これグローバルの視点で考えたら、とてつもないお金を稼ぎ出さなきゃいけないわけなんですね。
 タイなんか、みんな日本人の子どもたちが、若者が、タイで人材派遣に登録し始めているような時代で、向こうに行ったら、大卒が二万とか三万の給料で日本人と同じような仕事をしているわけなんですよ。
 そしたら、これ日本で暮らそうと思ったら、三十万、四十万の月給を稼がなきゃいけない。これ日本の国内でワーキングプア、ワーキングプアと言いますけども、今グローバル化時代を迎えたら、アジア全体でその賃金格差を見なきゃいけないわけで、そうすると日本で暮らそうと思うと、アジアの中で三十万、四十万稼ぐ労働価値といったら、物すごいことをやらないと、これから日本では暮らせないことになってきます。
 単純労働、単純技術では、ベトナムに住んでください、タイに住んでくださいと、そんな時代を迎えるようなこの日本にあって、やっぱり若者に日本で暮らさせるためには、高付加価値、ハイエンド、そういうものを目指さなきゃ日本では暮らせなくなります。
 だから、そういうもう昔ながらのものづくりとか、そういう何かそんな話はやめて、競争力のあるものづくり、高付加価値のものづくりと。日本で暮らしていくためには、どんだけの給料を稼がなきゃいけないのかとか、そういう視点で未来のために考えてほしいと思ってます。
○副議長(野田昌洋君) 申し合わせのトータル時間がございますので、御協力願います。
 黒田まさ子君。
◆(黒田まさ子君) 大阪の中小企業には、知事がおっしゃるそうした仕事をきちんとやりこなせる高い技術力があるんです。それが今発揮できない状態になっているから、それを磨くための応援をしなさいと、こういうふうに私は言っているわけで、その特区とかインフラ整備して、結局大企業が来やすいような状況をつくるということは、結局は大企業の利益を優先的に応援するということになるわけですよ。
 国際競争力、市場主義によって、暮らしと雇用は壊されてきたんですよ。この現実にしっかり向かってこそ、適切な対応ができると私は思っているんですね。
 住民の暮らしと営業、安全を守るという地方自治体の本来の役割を発揮し、その中で大阪の活性化を図るべきです。
 最後に、このことを厳しく申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
○副議長(野田昌洋君) お諮りいたします。本日はこれをもって散会し、明五月二十六日午後一時より会議を開きたいと思います。これに御異議ありませんか。
   (「異議なし」「異議なし」)
○副議長(野田昌洋君) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。
 五月二十六日の議事日程は、当日配付いたしますので、御了承願います。
    −−−−−−−◇−−−−−−−
○副議長(野田昌洋君) 本日は、これをもって散会いたします。
午後五時五分散会